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クラス丸ごと異世界召喚~無人島から始まる異世界冒険譚~  作者: 久遠
第一章・無人島編

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30・無事に脱出出来たみたいなので、色々と質問してみます

ブックマークしてくださった方々に感謝ですm(__)m

一応、前話の後書き通りに、説明回……風味のナニカになっております。どうしてこうなった……orz

アストさん達が救出に来てくれたお陰で、無事にあの無人島を脱出してから数日が経った。


船員さん達に聞いてみた処、片道だけでも半月(一月が30日で、一年が12ヶ月なのだそうな)は掛かるそうなので、後10日は確定で海の上での生活が待っている。


……まぁ、アストさん達と出会った当日に、レオが溜め込んでいた物資の類いを、全力で放出したお陰で、あの島での補給を早々に切り上げて出航する事が出来たお陰で、予定よりかは早く着きそうらしいけど。


そのお陰で、あんな無人島であれ、久方ぶりの陸地に上陸すら出来なかった船員さん達からは、クレームが入ったみたいなのだが、それも俺達を無事……では無いにしろ、それでもこの十人は生きて救出出来たお祝いとして開かれた飲み会の席で、俺達が仕留めておいた兎公の生レバーやら新鮮なハツの塩焼きやらを振る舞って見たところ、元々何故か知らないけど歓迎されていたのが、更なる歓待を受けて、『歓迎』ってモノを超越したナニカの片鱗を味わう事になったのであった……。

まぁ、楽しかったから良かったのだけどね?


そんな訳で、ほぼ初っぱなから、熱烈を通り越して激烈に歓迎されてしまっている俺達だったのだが、今現在はやることが無くて、各自で暇をもて余している状態となってしまっている。


……いや、ね?

初日何かは、初めて乗った船から見える大海原に感動したりだとか、『魔導船』と銘打たれる程の逸品の内部機関等を見学させてもらったりだとかで、俺達以外の女性陣も含めたほぼ全員が、テンション爆上げで愉しんでいたのだが、それも2日・3日と続く内に、そうして楽しむ為のモノが尽きてしまい、各員が暇をもて余す様になってしまっているのである。


雑用を申し出ても、そんな畏れ多い事はさせられない、と断られしまうし、甲板の清掃でも手伝おうとすれば、次の瞬間にはお掃除が終わってしまっている。厨房で野菜の皮剥きでも……と思って覗いてみれば、あれよあれよと言う間に席に座らせられて、軽食を出されてしまう。

ならば、と思って甲板の隅っこで形稽古をしてみたりしたのだが、そうしたらそうしたで、見物人の方々が押し掛けて来てしまい、何故か黒山の人だかりが発生してしまったので、それ以来やっていない。


そんな訳で、俺は現在、何時もの如くリンドヴルムを頭にへばり付かせた状態で、ただ何をするでもないままに、船縁の手摺にもたれ掛かって海を眺めている訳である。

……ぶっちゃけ、凄まじく暇である。


タツは仲良くなったイカツイ船員さん達と筋トレしているし、レオはレオでスキルの中身の整理だったり、武具のお手入れだったりをしているみたいだ。

女性陣は確か、誰かの部屋に集まって、アストさんと一緒に女子会だとか言っていた気がする。


そうそう、最初は、何やら険悪な雰囲気になりかけていたアストさんと女性陣……と言うよりも、ほぼ一方的にアストさんを敵視していた、みたいな形だった一部の女性陣なのだが、初日にアストさんがこの船のお風呂に案内した処、一瞬で険悪な態度は消滅し、一緒に入るまでになったみたいなのだが、その時に、どうやらアストさんからシェイプアップ法だとか、スタイルを良くするのに効く食べ物やらの情報だとか、肌のお手入れの方法等を伝授されたらしく、先生を除いた女性陣からは『師匠』と呼ばれて慕われ、先生からも、美味しいお酒等のアレやコレやで仲良くなって、結局『アストちゃん』と呼ばれる関係になっているのだとか。

……馴染むのが、ちと早すぎないかねぇ?


そんな訳で、俺一人だけ誰かと何かする訳でもなく、唯一ボッチで海を眺めていたのだが、そこで思わぬ来客を迎える事となる。


「……おや?こんなところに居られましたか、タカナシ殿。部屋に居られなかったみたいなので、探しましたよ?」


そう、声を掛けられた俺が、その方向に顔を向けると、そこには、今は『女子会』の真っ最中のハズであり、ある意味その女子会の主賓とも呼べる存在であるハズのアストさんだった。


「……探していた?俺をですか?」


『お主は、あの雌共と一緒に『女子会』なるものに参加していたのではないのかのぅ?』


「ええ、その通りでは有るのですが、その『女子会』発案者のサトウ殿とイヌイ殿から、タカナシ殿達を参加させてはどうか?との意見が出ましてね。故に、こうして探しに来たと言う訳ですよ」


……何考えてんだ?あの二人は?

と言うか、そんな女性率100%みたいな所に、何で俺一人だけ野郎が混ざらねばならんのか……。

本当に、何考えてんだ?


「……ちなみに、どんな流れでそんな話題になったんですか?」


そんな俺の質問に、「確か……」と言い掛けながら腕を組んで、右手の指を頬に添えるアストさん。

……すると、ただでさえ豊かに実っていたアストさんの『お胸様』が、左右から押し上げられる形となり、より一層強調されると同時に、元々露出多めで目のやり場に困るような服装だった為、かなり大胆に開かれた胸元から、その豊かな実りが溢れ落ちそうになってしまっており、年頃の『男の子』としては、あまり露骨に見すぎるのはマズイとは分かっていても、どうしてもソコに視線が向いてしまう。


そんな俺の内心を知ってか知らずか、それとも、俺の目線からナニを見ていたのかを察したのかは定かでは無いが、俺の頭にへばり付いていたリンドヴルムが何やらゴソゴソと動いてから、初めて聞くような絶望感溢れる声を出す。


『……無理じゃ……アレは無理じゃ、不可能じゃ……。何処ぞに有るとか聞き及ぶ、『人化の秘薬』を用いたとしても、アレ並みのモノが手に入るとは、到底思えぬ……。じゃが、諦めるのはもっての他じゃ!『成せばなる』との言葉も有ると聞くし、諦めねば道は開けるのじゃ!!』


……最後の方は、何処ぞのテニスプレイヤーみたいになっていたが、台詞から察するに、まだ俺の事を狙っているみたいだね、これは。

……以前は『龍ならば……』とか言ってたぢゃん。

俺、一応は『人』のままだよ?……一部違うけど。


そんな事を考えていると、ようやく俺を呼び出そうとした際の流れを思い出したらしく、胸の前で一つ手を叩いてから話し出すアストさん。


「そうです!確か、『どんな女性が魅力的と言えるのか?』と言うテーマで議論していたのですが、男性から見たら、その……『私』の様なスタイルの者が、一番好まれるのではないか?……との意見が多く出まして、それに対してのアレやコレやで、いつの間にか、実際に男性目線を入れるべきだ!との話になったのだと思います。

そして、いざ男性を呼ぼうか、となった際に、『誰』を呼べば良いのか?の議論にも再度発展しまして、その結果として複数人からの意見が出ていた、タカナシ殿を呼び込もう!となった訳です」


その返答を聞いて、半ば呆然となる。

……何だろうか、これは?

信頼されている、って事で良いのかね?


『ただ単に、雄として認識されておらぬだけかも知れぬぞ?』


「……それはそれで嫌だな……」


俺の心理を読み取った上でのリンドヴルムのおふざけに、何時もの調子で合いの手を入れていると、アストさんの視線が俺の頭の上、正確には、俺の頭にへばり付いているリンドヴルムへと注がれている事に気が付く。


……はて?コレ(リンドヴルム)が喋っているのが気になるのかね?

でも、島にいた時から、ずっと同じ様な調子で会話していたハズなんだけど、何故に今更驚いているのかしらん?


「……あの~?どうかしましたか、アストさん?やっぱりコレ(リンドヴルム)が珍しいんですかね?」


そう問い掛けながら、頭にへばり付いていたリンドヴルムをひっぺがし、両手を前足の下、人間で言う処の脇の下に差し入れて支え、後ろ足はぶら下げる形で胸の前に抱いて掲げて見せる。


リンドヴルムはリンドヴルムで


『なんじゃ?お主、妾に興味が有るとでも言うつもりかのぅ?じゃが、残念じゃったのぅ!妾は既に、この主殿のモノである事が決まっておる身じゃからのぅ!』


とか、ふざけた事を、その爬虫類の顔面でドヤ顔を作りながら言い放っている。


そんな俺達の様子に、戸惑いの色を濃く浮かべたアストさんが、俺の質問に答えてくる。


「……そ、そうですね。珍しいと言えば、確かに珍しいですね……」


そこまで言って一度言葉を切ったアストさんは、まるで理解不能なモノを見るような目で俺達を見ながら、言葉を続ける。


「……タカナシ殿、貴殿は他の世界の住人ですので、今一実感はしていないのかも知れませんが、貴殿の連れているその……『リンドヴルム』殿?は、中々に『常識外れ』な存在だと、こうして直に話してみて確信しました。


……別段、この世界には、タカナシ殿の様に、ドラゴンを従えているモノは、少ないながらも、確かに存在します。それに、統計的にも、丁度リンドヴルム殿の様な頃から育てる事で、飼い主の言うことにも従順になる事も分かっております。


……ですが、そのドラゴン達は、リンドヴルム殿の様に、我々と同じ言葉を話すことは出来ません(・・・・・)。それが出来るのは、ドラゴンの上位存在である『龍』だけのハズです。


しかし、その『龍』を人が手懐けた何て話は、未だかつて聞いたことが在りませんし、そもそもリンドヴルム殿並みのサイズの幼生体が発見された、と言う『事件』が起きれば、この世界に激震が起きることはまず間違い無いでしょう。


……それらを踏まえた上で、お聞きします。一体、何をなさったのですか?」


……一体何をと言われても……


「……ダンジョンの底で殺し合い……?」


『相討ちになり掛けたのを半分無理やり助けたら、何故か迷宮に蘇生させられて今に至る……かのぅ?』


「…………はい?」


当然の様に、今の説明で納得出来るわけも無いので、多少時間が掛かってでもダンジョンで有った事を説明し、偶然こうなった事も解説しておく。


「……分かりました。いえ、納得出来た訳でも、理解出来た訳でも無いですが、もはやそう言うモノだと思う事にします……」


そう答えながらも、まるで頭痛を抑えるかの様に、頭に手を当てるアストさん。


……まぁ、あの場に居なかった人が、後から話を聞けばそうなるよねぇ~、何て思っていたのだが、そう言えば、こうしてアストさんと一対一で話をするのは初めてだったなぁ……何て事を思い出し、今まで気になってはいたが、聞く機会の無かった事に付いて質問してみる事にしようかね?


「……そう言えば、アストさん。今まで機会が無かったので、聞いてなかったのですけど、アストさん達の国である『魔王国レメゲトン』って、あのナントカって国から色々と迷惑掛けられている、って話でしたよね?」


「……?ええ、そうですね。それが、如何なさいましたか?」


「で、あの国って『人族(ヒューマン)』至上主義とかを掲げている国家なんですよね?

そんな国から攻撃対象にされるって事は、アストさん達や船員の人達って、奴等の言う処の『人族(ヒューマン)』ではない、って事ですよね?と、なると、皆さんの種族?って何になるんです?」


そう、確かに、アストさん以外の人達は、皆角が生えていたり、背中に蝙蝠っぽい羽が生えていたり、尻尾が生えていたり、下半身が山羊っぽい形になっていたりしていたが、別段それ以外の点においては特に変わった様子は見られない、ごく普通の『人』って感じの方ばかりであった。

……まぁ、何故か、アストさんが白いだけで、他の皆は一様に肌の色が濃かった(日焼け以上、黒色人種(ニグロイド)未満って感じかな?)が、差と言えば、その程度でしか無い。


だが、俺が教えてもらった『種族』としての『人族(ヒューマン)』の特徴とは、明らかに異なる外見をしているのも、また確かなのである。


今の今まで聞く機会が無かったし、他の面子はあまり気にしていなかったので放置していたが、流石に気にはなるので一応聞いておきたい。

……まぁ、答えてくれればの話だけれど。


「……私達の『種族』ですか?私達は『魔族(イヴル)』になりますが、見れば分か……って、そう言えば、説明していませんでしたね?


この世界の『人間』は、大別すると四種類存在します。


まず、肌の色がタカナシ殿達の様な色をしていて、どんな環境にも適応する事で、この世界の何処にでも居ると言われている『人族(ヒューマン)』。


様々な『精霊』に愛され、そしてその『精霊』から力を借りる事で、様々な技術や技能を発達させてきた『妖精族(アルフ)』。


その身に獣の力を宿し、強靭な四肢は全ての敵を砕くと言われている、勇猛なる戦士の集団である『獣人族(ベスタ)』。


そして、他の三種族以外のモノ達が集まって出来ている、総合的な種族として『魔族(イヴル)』が存在します。様々な外見のモノが居ますが、共通点としては、皆肌の色が濃いのが特徴です。


……まぁ、とは言えども、現在別段私達が、あの王国以外から迫害されている何て事は在りませんし、むしろそんな馬鹿な事をやらかしているのは、あそこだけです。他とは、ソコソコ仲良くやれているハズです」


「……成る程。でも、アストさんって、パッと見た限りだと『人族(ヒューマン)』っぽく見えるんですけど、違うんですか?」


「……いえ、私も『魔族(イヴル)』ですよ?まぁ、見た目に関して言うのでしたら、貴殿方に過ごし易い様に、魔法で『人族(ヒューマン)』に似せた見た目に変えていますが、私自身は『魔族(イヴル)』です」


……フム?だからか?

最初見た時に感じた『違和感』と言うか『不自然な感じ』と言うか、それの原因はソレと見ても良さそうだな。


「……じゃあ、その魔法解いて見せてもらっても良いですか?」


ちょっとストレート過ぎるような気もするが、まぁ、別に良いか。多分大丈夫だろう。


しかし、そんな軽い気持ちで言ってみた一言で、アストさんの表情が柔らかなソレから硬いモノへと変わってしまう。


「……すみません、それは勘弁願えませんか?魔法で姿を変えている、とは言っても、そこまで極端に変えている訳ではないので、基本的にはこの姿とそこまで極端に変わらないのですが、それでもですか……?」


あら?何やら、訳ありみたいかね?


「おっと、これは失礼しました。軽い気持ちで言ってみただけなので、俺の方こそ許していただけるとありがたいです」


どうやら触れてほしくなかった部分みたいだったので、俺から速攻で謝り、この話題はこれまでで、と態度で示し話題からも閉め出して触れない様にしておく。


その後、乾達の部屋まで行く途中までは多少ギクシャクしてしまったが、幾つか会話を挟む事で何とか元の柔らかさを取り戻す事に成功するが、やはり元々の様に、打ち解けた感覚は無くなってしまっていた。


……まぁ、その関係性の固さも、アストさんに誘導されて入った部屋の、肌色率の高さから速攻で逃げ出した俺を、リンドヴルムと共に追い掛けて来てくれた時には、どうにか解消出来ていた様にも思えたのだけど。




そして、この時にアストさんが俺達に対して隠そうとしていた事を、俺達は魔王国の港で知ることになるのであった……。

一応、次回から第二章『魔王国編』が始まる……予定です。


面白いかも?と思っていただけたのでしたら、ブックマークや評価、感想等いただけると大変ありがたいですm(__)m

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新作始めてみました 『血塗れの殺し合いはもうお腹いっぱいだったので、テンプレ展開を期待して追放される為にわざと非戦闘系スキルばかり選んだら、何故か戦闘系スキルの連中を差し置いて『救世主』扱いされる様になりました』 珍しく戦闘少なめなコメディよりの作品になってます ……なってるハズです 良かったら読んでみて下さいm(_ _)m
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