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プロローグ〜トキ〜
未完のまま終わっていた作品。
今度こそ完結させます。
隣を歩く彼、ユーリは僕の親友であり付き人だ。
短いながらも美しくさらさらとした、漆黒の髪、求める知識に対する憧れでキラキラと輝くつぶらな瞳、そして漆黒の髪と瞳とは対照的な透けるような白い肌。
そう、僕の親友ユーリは男の子とは思えないほどかわいい少年だった。
同じ男である僕が思わず見とれて持ってはいけない思いを抱いてしまうほど
もちろん彼の美しさはその容貌だけに留まらない。
何よりその心の美しさ、誰よりも努力を重ね、それでいて友達のためなら自分を犠牲にすることも厭わない優しさ、それこそがもっとも彼を美しく見せている要因だった。
彼からそっと目を逸らし、僕は彼に初めて会った時のことを思い出していた