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ピンポーンピンポーンピンポーン
なんか聞こえる。
ドンドンドンドン
うっさいなもう。
「おーい純子生きてるか!?」
生きてますよ、傷心中でふて寝してますよ。ほっといてくれ。
「ドア蹴破るか‥」
物騒な!?てか誰!!!
飛び起きた(結構前から起きてた)私は玄関のスコープから外を見る。
そこには実家のお隣さんだった幼なじみの姿が。
「はぁ!?なんで雄一がいるの?」
雄一の実家は会社を経営している。そこの一人息子の雄一は跡取りとしてイロイロ任されてて忙しい。ここ1年くらいは連絡も取っていなかった。こんなとこに来れるはずがない。
「お、生きてたか!とりあえずココ開けろ。」
頭にハテナが浮かびながらもドアを開けるといきなり抱きしめられた。
「んご!?」
「良かった生きてて‥もう本当に心配した」
元アメフト部の雄一は本当の馬鹿力だ。抱きしめられただけで息が‥!息が!
「痛っ!」
渾身の蹴りでようやく空気を吸う。
「アホか!死ぬか思った!てか何!何しに来たん!てかなんで私の家知ってるん!」
「とりあえず全部話すから家入れてくれ。」
◇◇
「はいドーゾ。」
お茶を出しながら目の前の幼なじみを見る。
「で?」
話せと目線でも促す。
「昨日な、純、おばさんにメール送ったやろ?婚約破棄されたから結婚なくなりましたって。うちのオカンとおばさんそん時一緒にいてて、何回も電話とかメールとかしたらしいんやけど。お前携帯の電源切ったや?で、その話聞いて心配した俺が様子見に来た。」
いやいやいや。それならうちのオカンが来るのが普通じゃない!?
私の疑問が分かったのか雄一は、
「いや、俺の気持ち、あの人たちにはバレバレやったからな‥」
「は?」
「傷心につけこむとか本当にズルいことしてると思うけど、純が婚約しても俺、諦められなくてさ。純、俺と結婚するのは考えられない?」
はい?