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ヒーローな国とヤマダハナコ

『あー・・・眠い・・・。』


皆様こんにちは。山田花子でございます。

今日も今日とて学校への道のりを徒歩で歩いています。

あーだるい。


「ハナーコー!」

『ぐおふっ。』


やべっ、乙女としてあるまじき声が・・・。

てか誰だいきなり抱きついてきたの。


「Hana-ko! Help me! Please!」

『お前かアメリカン。』


抱きついて&泣きついてきたのは同じクラスのトム。

出身はアメリカでつい1ヶ月ほど前にやってきた。

隣の席になったのが運のつき。

何故かなつかれた。解せぬ。


「Hana-ko! ◯×~△□ー!!!」

『日本語話せや。』

「ハナーコー!タスケル!ワタシ!」

『命令形かい。』

「アイツクル!」

『あいつ?』

「Hi! Tom! 逃げるなんて酷いわ!!」

『いやどちらさま?』

「Noooooo!!」


恐ろしい形相でこちらに迫る女。

冷静に対処する私。

泣き叫ぶトム。

何このカオス。

ちなみに、トムを追いかけてきたのは白いワンピースに麦わら帽子をかぶったThe☆お嬢様って感じの日本人。

多分、ってか絶対こいつがトムが泣き叫ぶ原因か。

ちょっ、トム服引っ張んな。


『トムに何か用ですか?』

「あなた誰!?もしかして私とトムを引き裂く気!?」

『いや、私はただのクr・・・』

「許せない!この悪女!あなたごときに私たちの愛が引き裂かれるとでも!?」


は な し を 聞 け


もう一度言おう。話を聞け!

あと、トムも後ろに隠れず出てこいや!


『あの、果てしなく迷惑ですのでお引き取りください。』

「ふざけn」

『消えろっつってんだよクソババア。』

「だれg」

『何言葉通じないの?目の前から消えろっつってんだよ。』


ーーーー10分後ーーーー


「はぁ・・・はぁ・・・。あなた中々やるわね・・・。」

『いや、何でそんな戦闘しましたって感じの雰囲気だしてんの?お前全然何もやってないよね?』

「だけど、そんなことでは私たちの愛は消えないわ!くらいなさい!愛の結晶!"ラブラブキーック"!!」


がっ。


「ぐぴゃっ。」


・・・・・・・・・・・・・・。


「転けた・・・。」

『転けたねぇ・・・。』

「ううううるさいわね!ちょっと愛の力が多きすぎただけよ!」


上からトム、私、女である。

てか顔面から行ったぞこの人。


「つ、次は覚えてなさいよ!この悪女!!」


女はそう言い捨てて走っていった。

つーか誰が悪女だ誰が。


「Thanks!ハナーコ!タスカッタ!マジカンシャ!」

『私悪女扱いされたんだけど。』

「キニシナイ!ヨクアルコト!」

『よくあってたまるか。』

「?、ナンデ? ヨクアルヨ?」


そう。このトムという少年。

超がつくほどのストーカー(される側)体質なのである。

それに相まってこのほわほわした雰囲気。

中には男もいるから笑えない。

ちなみに私がなつかれたのも毎回、私がストーカーたちを追い払っているからである。

その度に悪女扱い。マジふざけんな。


『ちょっとは自分で何とかしてよ。』

「No!キミ、ワタシコロス!?」

『その前に、か弱い乙女である私をそんな危険人物たちの中に入れないでよ。』


おいコラ。不思議そうな顔すんな。

「カヨワイ・・・?ハナーコが・・・?カヨワイッテイミチガウ・・・。」って言ってんの聞こえてるんですけど。

電子辞書で調べようとすんな。


「ハナーコハ、ボクノ、ヒーロー、デス!」

『おい、ヒーローの国。』




今日の観察結果

ヒーローさんは泣き虫でした。


今日の教訓

不審者には気をつけましょう。

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