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三か月後。
家に一件の電話がかかってきた。直紀は「はい、もしもし」と普通にいつもと変わらず電話をとったのだが…みるみる内に顔が輝いていくのがわかった。
「え、本当ですか!?はい…はい…わかりました。十五日の午後二時に〇☓ホールですね。ありがとうございます」
直紀は電話を置くなり「やったー!」と飛び跳ねはじめた。私が「どうしたの?」と聞くと、直樹がいきなり抱きついてきた。
「俺が書いた小説が、コンクールで大賞を取ったんだ」
私は少しの間、言葉を失った。そして―――、何故か涙がぼろぼろでてきて止まらなくなった。そして、その言葉は唐突に。
「あのさ、1つお願いがあるんだけどさ。…ていうか、もしも夢がかなったら言うだけ行ってみようとおもってたんだけどね」
私は、直樹の願いなら何でも機構、と思って涙でびしょぬれの顔で直紀をみて「どうしたの?」と尋ねると、迷いもなくとんでもない…とんでもなく嬉しいお願いだった。
この先ずっと、俺と一緒に生きてくれませんか?
それがまた嬉しすぎて涙が止まらなかった。
私は直紀を力一杯抱きしめた。
直紀はずっと私を抱きしめてくれていた。




