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勇者になりたい魔王様

魔王城


いま、魔王城では幹部全員と魔王が会議をしている。

しかし、会議中だと言うのに誰一人として口を開けない。

そんな重い空気が魔王城全体にあった。

...

そんな時に魔王が口を開けた。


「我も勇者になりたい!!!」


魔王はそう言うと、勇者の格好をし、剣をぶん回した


「ちょ!魔王様!危ないですから辞めてください!!」


「や、やめろー!!我は勇者になって世界を救うのだー!!。」


ガラムと魔王様がいつもと同じような会話を繰り返している。


「はぁ...私なんで魔王様守護騎士団に入ったんだろ...。」


そう言ってアルファは顔を俯かせながらいった。


「まぁまぁ。こういうのも楽しいから良いじゃないか。」


と、ライトはそう言う。


「はぁ...あんたはそんな気楽そうでいいよね...。」


「失礼な事を言うね。キミは。」


ライトは苦笑しながら言う。


「そこで楽しそうに話してるお主らもガラムを説得してくれ!!」


魔王はそう目尻に涙を浮かばせながら言う。


「魔王様!貴方は魔王なんですよ!?

なぜ勇者になりたいのですか!!」


「我は昔から勇者になりたかったのに!

何故こんなことになったのだ〜〜〜!!!」


魔王城に魔王の悲しい声が鳴り響く。


「ほら!魔王様!行きますよ!」


「やだやだやだ!勇者になる〜!」


そう魔王が言うと、ガラムは呆れた顔をする。


「はぁ....魔王様。勇者になりたかったのなら

なれないにしろせめて魔王になるのは辞めとけば良かったのでは

ないのですか?」


「ち、ちがうんじゃ!我は昔、勇者になりたくて、

修行をしておったのだ!でも!」


「でも?」


「いつの間にか魔王になってたのだ〜〜!」


「「は??」」


「いやいや、そんな事普通ないですよ!?」


アルファはそう言う。

確かに、魔王になるには普通の魔族が引くレベルの

才能の持ち主が、死ぬほど努力をし、

それでも足りないぐらい魔王のハードルと言うのは高いのだ。


「もう!そんな事は良いですから!早く仕事しますよ!」


そうガラムに言われ、魔王は渋々自室へ帰って行った。


「はぁ...魔王様、なんで勇者になりたいんだろ...,」


「さぁ?あ!僕も村を襲ってる魔物を討伐しないと!」


そういってライトは急いで会議室から出ていった。


「おっと。そう言えば私も仕事がありました。それでは」


ガラムはそう言って丁寧な所作で扉を開けて出ていった。


「はぁ...私仕事ないし、暇だし...ほんとになんで

魔王様守護騎士団に入ったんだろ...」


アルファはそう言うと、自室へとぼとぼ帰っていった。

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