第9話 宴会とスキル入手
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「それじゃあリューンの班加入を祝して! かんぱーい!」
並々と酒を注いだ木製の器を掲げ、班のリーダーのドレイクは高らかに叫ぶ。
それに続き、他のメンバーも次々に酒を注ぎ叫びながらみんなの器に自分の器をぶつけていき、一気に飲み干していく。
元の世界では俺、未成年だけどこの世界では160歳らしいし酒ぐらいいいよな。
俺もみんなと同じように、そこら辺に置いてあった木製の器を取り、酒をたっぷり注いでいく。
「よっしゃー! かんぱーい!」
俺もみんなの器にぶつけた後、一気に飲み干す。
「カー!」
なるほど、酒ってのはこんな味なのか。
そこまで濃くない酒らしいが、初めての俺にとってはだいぶ強い。
喉が焼けるようだ。
異世界の酒はエールのような薄い酒ってのが定番だが、どうやらこの世界の酒は酒精がだいぶ強いらしい。
まあ俺が酒に弱いだけかもしれないが。
けど……。
「うめぇ! もう一杯」
俺はもう一度酒を器に注いで飲み干す。
親父は酒が好きだったが、俺には酒の良さなんて理解できなかった。
むしろつまみの方が食いたいと思った。
だが実際に飲んだ今では親父の気持ちが少しだけ分かったかもしれない。
「お、リューン。中々いい飲みっぷりだな。せっかくのお前の歓迎会だ。遠慮なくガンガン飲めよ」
「お、おう」
そういいながらキース、お前はもう4杯ぐらい行ってるじゃねぇか。
ババァとかロイとかドレイクもガンガン飲んでる。
ミアちゃんは……早速ギガントボアの肉を焼いて食ってる。
見た目によらず意外と食いしん坊キャラなのかな。
ま、酒も悪くないとは思うが、初めてなのにガンガン飲んでぶっ倒れでもしたら笑えない。
そこそこでやめておこう。
酒は飲んでも呑まれるなってね。
俺もミアちゃんの食ってるギガントボアでも食いますかね。
俺はほっぽり出せれていた包丁でギガントボアの肉を切り分ける。
つーかこんなところに包丁なんてあったら危なすぎるだろ。
酔った勢いで手にでも刺しちゃったらどうするんだ。
俺は使い終わった包丁を高いところに置いておく。
にしても戦った時はギガントボアなんて殴っても腹がちょっとへこんだくらいだったのに今は軽く包丁が通ったな。
これがレベルの力か。
そういえばステータス確認した後、スキルの習得するの忘れてたな。
結局帰ってからとか思ってたら他の皆に捕まってミアちゃんに振られて……。
いやいやいや、もうそのことを考えるのは止めよう。
肉を食うんだ。
その後こそ落ち着いてスキルを習得しよう。
俺は切り分けて細かくしたギガントボアの肉を串に刺して焼く。
だけどスキルポイント129っていったいどうすればいいんだ?
確か俺の覚えられる通常スキルは12個。
そして新たに解放された固有スキルが3個。
1つのスキルレベルをmaxにするにはスキルポイントが10必要。
とすると現状12個のスキルをレベルmaxにすることができる。
何かの時のために半端な29ポイントは取って置くとしても10個のスキルを取得可能。
そして今までの固有スキルの入手タイミングから考えて、レベル10、レベル30、レベル50、レベル100で解放されたと考えるのが妥当だろう。
とすると次はレベル150かレベル200か。
そこまでは分からないが、そうすぐに到達できる域でないことは確かだ。
とすれば29スキルポイントを残しておけば問題はないだろう。
身の安全のためにもスキルはできる限り多く所持しておきたい。
3つの固有スキルは必ず取るとして12個の中から7個の通常スキルを入手したいところだ。
しかしどのスキルが一番有効なのか。
「おい、あんた。そんなに焼いたら肉が焦げるよ」
おっと、肉の事を忘れて深く考え込んでしまった。
ババァに言われなければ完全に焦がしてた。
こういうことを考えるのは腹いっぱいになるまで食ってからでもいいか。
そうして俺たちは食って飲んで騒ぎまくった。




