第68話 報酬
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本日は3話更新。
いよいよ次回で最終話です。
そういえば今日は執筆中にブルスクしたんですが書いた話は消えませんでした。
何があったのでしょうか。
とりあえずありがたい。
「来たかリューン」
中央ステージの下で立っているヴィルフさんのもとに俺はやって来た。
ヴィルフさんはすぐに気が付いて俺に声をかけてくる。
「はい、それで話とは?」
俺はさっさと飯が食いたかったので要件をすぐに聞こうとする。
少し失礼かもしれないが、今の俺にそんな気遣いをしている余裕はない。
キースほどではないがこの美食の前では俺も食いしん坊キャラに成り下がってしまうのだ。
「あぁ、単刀直入に言おう。お前は今日から、魔王様の腹心という新しい階級に就くことになる」
うーん、それが今回の功績の報酬と言う訳か。
しかし魔王の腹心ってどれぐらいの階級なんだろうか。
今の俺の階級は近衛兵で、仕事は幹部の家臣だからランクアップしていることは間違いないのだが。
「いまいちどれぐらいの階級なのか分からないという表情だな。だが聞けば驚くぞ?」
相変わらず人の心を読んでくるな。
しかし聞けば驚くって……そんなに高い階級なのか?
まあ出世したいと思わないとは言ったが成り行きに身を任せてだけで出世できるならありがたい。
いったいどれほど……。
「魔王の腹心の階級はな……。魔王軍の実質ナンバー2だ。ハハハ、これからはお前が上官だ。今日の祝勝会の後は敬語を使わないとな」
は?
えええええ!
「いやいや、おかしいですよ。たったこれだけで魔王軍のナンバー2って……」
俺はいまだ混乱が抑えられない。
いきなりすぎる。
別に嫌な訳では無いが意味が分からない。
「いやいや、早い段階で勇者という危険因子の芽を摘んだを倒したうえに今回の人類混乱作戦の立案者。っこれだけの戦果を挙げたのはお前のお陰なんだ。見ろよ。今回の作戦、たった1か月であれだけの宝石や貴金属、それに魔道具が入手できたんだ」
ヴィルフさんはそう言ってステージに置かれた巨大な机に積み上げられた財宝の山を指さす。
俺はヴィルフさんの指した先を見てみる。
「う、うわ……」
俺は目を見開いて山を見つめる。
それは俺が男爵家の屋敷で見た財宝の量なんかとは圧倒的に違う、まさにこの世のありとあらゆる富をかき集めたと言われても信じてしまうような圧倒的な宝の山。
「分かっただろ。お前がいかに偉大なことを成し遂げたか。まああれはお前だけの力だけじゃないし俺も今回の報酬は流石にどうかとも思ったんだがな……。でも戦闘の実力も頭脳も一級品なんだ。多分魔王様は実績なんかに拘らずそういった人材がすぐにでも欲しかったんだと思うぜ」
ヴィルフさんは心の底から俺を祝福してくれるようにうれしそうに話してくれる。
俺はなんだかそれが嬉しくて嬉しくて仕方がなかった。
「でも、俺はヴィルフさんの上官になったって敬語を使い続けますよ。立場とか関係なく、あなたは尊敬できる人です。俺はむしろヴィルフさんこそが魔王様の腹心にふさわしいと思っていますけどね。……そ、それでは自分はもう食事の続きをさせていただきます」
俺は一方的にそれだけ言ってこの場を去る。
言い終わってなんか自分が臭いセリフを普通に話していたことに気が付いてかなり恥ずかしかったんだ。
でも、チートなしで異世界に放り込まれた俺がついにここまで来たか……。
やっぱり、この世界に来れてよかったわ。
「俺が腹心に相応しいとは……。嬉しいことを言ってくれるな」




