第59話 宝物庫の場所
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「作戦はこうだ。まずは屋敷の裏手に回りそこの窓からミアちゃん一人でまず初級移動を使い屋敷に侵入する。そして内側から窓を開けて俺たちも侵入する。どうだ?」
俺が作戦を発表するとキースはほんの少しの間俺の言ったことを考えていたが……。
「なるほど。屋敷の裏は森に囲まれていて人にバレずらい。初級移動は視認できる場所に移動するスキル。障害物がガラス越しなら侵入できるという訳か。こういう侵入方法を取ることで音を出来る限り出さずに侵入できるからバレる可能性を極限まで下げたのか」
流石はキース。
今日は本当に頼りになる。
今日は。
「そういうことですか。今回の作戦で私はあまり活躍できていないのでそろそろ仕事がしたいと思っていたところです」
活躍できてない事気にしてたのか……、まあ頼まれてくれるという訳だな。
「おお、ありがとう。じゃあまずは屋敷の裏手に回ろう。細心の注意を払ってな」
そして俺たちは外壁に張り付き常に周囲を警戒しながらゆっくり動き出す。
屋敷から出てきた使用人とかに見つかったらここまでの努力は何だったんだってなるからな。
ここまですでにだいぶ時間かかってるからな。
「よし、裏に回れたな。森には冒険者とかがいてもおかしくないと思ったが誰もいないな。静かだ」
戦闘にいたキースが俺たちに話しかけてくる。
おっと、そういえば冒険者の存在を失念していた。
異世界には定番なのにな。
だが気が付かなかったことをキースにバレるのは癪だ。
ここは……。
「そうか。それはラッキーだな。もしかしたらこれから来るかもしれないし素早く中に入ってしまうか。まあもちろん焦りすぎてはいけないが」
俺は恐る恐る立ち上がり外壁の向こうを覗いてみる。
確かにキースの言う通り鬱蒼とした森が無限に思えるほど広がっているだけで人や魔物の姿は見えなかった。
魔物に騒がれたりしては人が集まってくる可能性もあったしこれまたラッキーだったな。
森の方を確認したら次は……。
俺はつま先立ちをし、窓から屋敷の中を覗いてみる。
すると俺が覗いた窓をちょうど使用人が通り過ぎたところだった。
あぶねぇ!
俺は思わずしゃがんで跳ね上がった心臓を抑えようとする。
いや、だがこれはチャンスだ。
「ミアちゃん、いまだ。頼む」
「あなたに命令されるのは気分が悪いですが今日だけは従いましょう」
いちいち一言多いな。
いや、でもそこにちょっと興奮したりも……。
ってあかーん。
こんな大切な時に変な性癖に目覚めてる場合じゃない。
そんなくだらないことを考えてるうちに窓が開かれる。
よし。
「キース、いくぞ」
俺はそう言って素早く屋敷の中に侵入する。
キースも軽い身のこなしで素早く俺についてくる。
よし、ここまで完璧。
あとは宝物庫を探すだけだが……。
「宝物庫っていったらだいたい地下にあるのがセオリーだよな」
うん、この根拠のないふざけた発言に普段ならイラっと来るものだが今日は残念ながら俺も同じような感想なものでなんともいえない。
「悔しいがお前と同じ感想だ。地下には隠し扉とかがある可能性もあるし階段裏とかか?」
「そうだな。まずは階段裏に行ってみるか」
そうして俺たちは動き始めた。




