第38話 魔王城の地下2階
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「将棋も飽きてきたな」
俺はキースとミアちゃんの対局を眺めながらつぶやく。
2人は昨日から何十局と対局を続けて勝って負けてを繰り返している。
2人とも覚えが超人的に早くすでに4級ぐらいの実力はあるが、それでも俺からすればまだまだ弱すぎる。
そんな対局をずっと見ているのだから飽きて当然だ。
「なんか、別の遊び考えるかな」
俺はそう呟いて部屋を出ていく。
行く先は倉庫。
「ん?」
2人は対局の手を止めて俺の様子を不思議そうに見ていた。
数10分後俺は帰ってきた。
今回は倉庫にあって、自分で加工する必要性のない遊びを見つけた。
「発見。バットとボールと大量のグローブ!」
「バットとボールとグローブ?」
ちょうどぴったり対局が終わったキースとミアちゃんが振り向いて聞いてくる。
さっきまではキースが1つ勝ち越していたが、これで引き分けになったようだ。
「興味あるか? それじゃあちょうど引き分けでめでたしめでたしというところでやってみようか」
俺は鉄パイプのようなものと皮で出来たボール、それにとてもグローブとは言えないが、グローブとして利用できるものを見つけた。
ボールには縫い目っぽいのもあるし行けるだろう。
しかしと言っても……。
「やる場所がないな」
とりあえずどっかできそうな場所探してみるか。
「「おい」」
そうして俺が部屋を出ると、キースたちもついてきた。
しばらく3階をウロウロしていると……。
「お、なんだお前たち。そんなよく分からないものを大量に持って」
そこで出会ったのはヴィルフさんだった。
「あ、俺たちは広くて多少暴れてもいいような場所を探してて……。ところでヴィルフさんは一体何を?」
俺は特に目的もない様子で歩いていたヴィルフさんが気になってそんなことを訪ねてみる。
「はは、まあなんか暇だったからそこら辺をフラフラしてたんだけど……。なんか面白そうだしお前たちについて行ってみようかな」
なにぃ!?
まさかの展開に……。
「いや、しかし……。俺たち行く当てがないんですけど……」
「あ、それなら大丈夫だ。地下2階に自由に部屋の広さや風景を変えられる魔王様が固有スキルで作られた部屋がある。普通のやつじゃ入れないが俺が許可すれば大丈夫だ。連れてってやるよ」
そんな部屋があったのか。
魔王様の固有スキルスゲー。
「「「あ、ありがとうございます」」」
どうやら俺の後をついて来たキースとミアちゃんも相当驚いていたようだ。
感激したような表情で俺と共にお礼を言っている。
流石ヴィルフさん、困ったときはこの人に頼って置けば取り敢えずなんとかなるって感じだな。
俺たちは階段をゆっくりと降りていく。
5階の階段を降りるのもだいぶ骨が折れるのだが、それ以上に魔王城は広いため横の移動が本当に疲れる。
まあ魔王城の外から地下迷宮の居住区までの移動時間を比べたら天国みたいなものなのだが、贅沢な今の生活に慣れるとどうにもこの短い移動すら苦痛に感じて仕方ない。
とか考えてたら到着した。
「ほら、到着だ。さて、目的地に到着したんだけど……」
ヴィルフさんが真剣な表情になる。
何を言うのか。
ヴィルフさんの次の言葉に一同注目が集まる。
ざわざわ。
「いったい何をやるんだ?」
一同これにはずっこけた。
リューン「ついに準備が整った……と思ったが……」
作者 「なんとある問題が発生」
リューン「グダグダしながらもなんとかゲームを始めることができたが……」
作者 「次回『重鎮たちと野球!?』」




