第4話 狩り
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「リューン、それじゃあ準備をしよう。吸血鬼なら武器は使わないかもしれないが何か欲しければそこの棚に色々入ってると思うから適当に持って行ってくれ。そんな強力な武器はないがな」
俺は突如肩を叩かれ話しかけられる。
「キースか。ありがとう」
キースとは他のメンバーよりほんの少しだが長く話しているから色々教えてくれるのはありがたい。
しかし武器か。
キースは吸血鬼なら武器を使わないかもしれないがと言っていたが、普通吸血鬼は武器を使わないものなのだろうか。
確かにこの長く伸びていてそれでいて硬いこの爪で敵を刺したりするのは強そうだ。
なら基本的には爪で刺したり拳で殴ったりするスタイルで行くか。
うーん、だけどそれだと近接戦だと不利な相手との闘いじゃまともに戦えない。
何か遠距離武器が欲しい。
異世界なら魔法などを使うって手もあるだろうが俺には使えないし、どうすれば使えるようになるのかもわからないしもしかしたら俺には才能がないので一生使えないって可能性もある。
とすると楔とかか?
手裏剣なんかもいいな。
まあ手裏剣なんてここにはないが。
あと遠距離武器と言えば定番の弓かな。
ただ弓なんて俺一度も使ったことないし弓は扱いが難しいと言われているからまあ恐らく俺には無理だろう。
楔っぽいやつがちょうどあるし楔を10本ほどいただくことにしよう。
俺は2段目の棚の中から楔を10本ほど出す。
準備って言っても他にはないか。
よし。
「キース、準備は整った。けどいったい狩りに行くっていってもどうするんだ? ここら辺に森なんてなかった気がするけど……」
俺が転生した時見た魔王城の外の景色は一面だだっ広い荒野が広がっているだけ。
気もほとんどなく、森なんて近くにはなさそうな雰囲気だった。
「あぁ、それなら問題ない。拠点にある転移魔法陣を使うからな。今行くところは深魔の森。ホーンラビットのような弱い魔獣からアークドラゴンのような強力な魔獣まで沢山いる。狩る魔獣の量なら申し分ないぜ」
いやいや、そんな心配してないよ。
むしろ弱い魔物だけ来てほしいんだが。
アークドラゴンってつまり上級のドラゴンってことだろ。
そんなの来たら3秒で死ぬ自信があるわ。
まあ何故か俺が強いって思われてるからこんなこと言えねぇけど。
「あぁ、そうか。じゃあ行こうぜ。もうみんな言ってるんだろ? わざわざ待たせちゃって悪いな」
「いいって。よっしゃ、行こう」
俺はキースに言われるがまま部屋を出る。
廊下をしばらく歩くと左右に大広間があることに気が付く。
「ここだ。右が仕事のない9番隊のやつらのたまり場になってて左が転移魔法陣がある部屋だ。ここから深魔の森に行ける。他にも色々なところに繋がってるがな」
「す、すごいな」
部屋にはたくさんの魔法陣があった。
違いは全然分からないが。
「深魔の森はこの魔方陣だ。他の皆は向こうでもう向こうで待ってる。さぁ、行くぞ」
キースは魔法陣の中に入っていき、消える。
俺も2度目なのでそこまで怖さのようなものはない。
俺はキースに続き魔法陣の中に入り消える。
目を開けると他の皆がいた。
「やっと来たか。よし、それじゃあ行くか」
俺が最後に来たのを見てドレイクが声をかける。
って、あれ? なんか早速魔物が。
「おっと、ゆっくり話してる場合じゃなさそうだよ。あんたたち、戦闘準備しな」
どうやらババァことローレンも気が付いたようだ。
あれはイノシシか?
それにしてはサイズが俺の知ってるイノシシと違うが。
「あれは……。ギガントボアですね」
ギガント? なんかこれ早速ヤバそうな敵が出てきたんだけどー!




