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第22話 追い打ちの絶望

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「囲まれたか」


 俺はこのピンチに動揺しながら小さくつぶやく。


 個々の能力ではこちらに軍配が上がるとはいえ、こちらは突然の夜襲に混乱しているため連携もクソもない状況。


 敵の数が少ないのが唯一の救いだが、この攻撃で多大なる被害を受けるのは間違いないだろう。


 さて、どうしたものか。


 俺はこの状況に中々突破口を見出せずにいた。


 すると……。


「おいリューン。突破口を見出そうと頭を働かせるのはいいが……敵さん、そんな余裕は与えちゃくれなさそうだぜ」


 そういわれて周りを見渡してみると、すでに戦闘が始まっていた。


 やばいな。


 やはり頭の中でのシミュレーションと実践では違うな。


 それを嫌って程実感させられる。


「だな。とりあえず人数の少ない後方の敵を叩くぞ。一般兵相手なら囲まれないように前に出すぎず戦えば殺られることはほぼない」


「分かってる」


 こうして俺たちも敵への攻撃を開始する。


 まずキースは前の方にいた兵士に目をつけ、斬りかかる。


 キースの早すぎる動きに全くついていけなかった敵兵はあっさりとキースに倒される。


 倒した兵士の隣にいた兵士が斬りかかってくるものの、左に持った剣で攻撃を防ぎ右の剣で斬り伏せた。


「すげぇ……」


 真近で見ていた俺は一瞬思わずその鮮やかな動きに目を奪われてしまう。


 頭脳も武術も一級品って……俺なんかよりもこいつの方が異世界から来た英雄って感じだぜ。


 まぁ魔王軍の兵士だから英雄ではないけど。


 負けられない……。


 俺はキースの隣に来て、前にいた兵士の喉に鋭利な爪を突き立てる。


「グァァ」


 すると敵兵は悲鳴を上げてあっさり倒される。


 マジかよ。


 これがステータスの差ってやつか。


 爪がサクッと刺さったぞ。


 俺は人類軍の一般兵士のステータスが気になって固有スキル『覗き』を使ってステータスを見てみる。


「…………」


 レベルは30くらい。


 基本的な初期能力パラメータはだいたい平均3ぐらいか。


 予想以上に弱いな……。


 見れば最初は沢山いた敵兵もすでにほとんどが屍に代わり、魔王軍が優勢になって来た。


 にしても人を殺すことなんてずっと覚悟してきたつもりだがこうもあっさり殺してしまうとだんだんと怖くなってきて頭が真っ白になる。


 さらにこの血なまぐさい匂いも相まって吐きそうだ。


 だが思ったよりは抵抗がない。


 日本にいたころは殺人なんてしたことがない俺が本当に人なんて殺せるのかと思っていたが、やってみると案外あっさりと出来てしまうものだ。


 すると命の重さがだんだんと感じられなくなってくる気がするんだ。


 恐ろしいもんだ。


 だが今は考えるな。


 余計なことを考えていると足元をすくわれる。


 冷静に、集中だ。


 俺は今一度覚悟を決めて敵兵士を屠る。


 1人、また1人と。


「リューン、数も減って来たな。一時はどうなることかと思ったが、これはどうにかなりそうだな」


 余裕が出てきたのか、キースが話しかけてくる。


 俺はそんな余裕ないけど。


「あ、あぁ」


 無視するのもなんか余裕がないと思われて癪だから返事ぐらいはしとくけど。


 だが俺も最初よりは余裕が出てきたのは事実だ。


 周りの味方もさっきまでの絶望の表情は失せ、表情が柔らかくなってきている。


 そんな時だった。


 勝利が現実的になってきて、弛緩し始めた緊張の糸に付け込む悪魔が現れたのは……。


「「「グァァァ!」」」


 突如後方から複数の魔王軍兵士の叫び声が聞こえてきた。


 絶望の夜は未だ明けない。

リューン「そういえばさっきパソコンブルスクしてたけどもしかして執筆中?(wktk)」


作者  「もしそうだったら今日の更新は心が折れてなしになってたな」


リューン「チッ……つまんねーの」


作者  「おい!?」




※ブルスク(ブルースクリーン)とは?


Microsoft Windowsにおいて、オペレーティングシステム (OS) に何らかの異常が発生した際に表示されるメッセージおよび、その画面全体を指す通称である。青い背景に文字が表示されることからこの名がついた。 (wikipediaより)

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