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天才魔法使いは自信家でした。  作者: 葵
一章 リオンとユウカと金好き妖精
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ここはグーラエリガルドでした。

しばらく私たちが歩いていると、リオンが思い出したように口を開いた。

「そう言えば、ユウカはどこから来たんだい?僕は時空が歪むのを見たから、駆け付けたら君が倒れ込んでたんだけど…」

「私は…日本ってとこから…コケてきました‼︎」

これ聴くと自分がただの阿保にみえてくるんだけど…

「にほん…?聞いたことない国だね…」

マジかよ、日本ないパターンじゃないか。

「…えーっと、ここは何という…?」

「ここはグーラエリガルド。水魔法を使える魔法使いが多くいる国さ」

「水魔法…?てことはリオンさんも?」

「ノンノン」

リオンさんはそう言うとまた語り始めた。

「僕は天才魔法使いだから全ての魔法を使いこなせるのさ‼︎…あ、回復魔法使えなかった。」

「……いや、こっちみんな⁉︎」

リオンさんは最後に華麗なる自爆をして再び歩き出した。

「さてと、今日中に街にたどり着かないと寝る場所がないね」

「そうなのかよ⁉︎」

「うん、そうなんだよ」

初耳の事実だった。…そうだ、この人旅人だ。

「ここから近い街ってどこなんですか?」

「ここからは…デリルフローラかな」

また聞いたことない街…って当たり前か。

「デリルフローラっていう街は妖精たちが暮らす街さ。妖精って可愛いんだよ」

「地味に乙女属性だな、おい」

「妖精は人懐っこくてキラキラしてるんだよね。それに幸せを運んでくれるらしいし」

「…見て見たいな」

妖精に会うことは昔からの夢だったはず。

「まだですか?ねえねえねえねえ‼︎」

「まだまだ」

「えー、はやくはやくぅ」

「ハイハイ、お静かに」

「何気に呆れられた⁉︎」

私は呆れられたのでとりあえずいじけまくっている。

「…ほら、ユウカ。そろそろつくよ」

「…‼︎本当⁉︎」

「うん、本当。この道を抜けたらもう直ぐさ」

「じゃあ行きまっせ‼︎私につかまって‼︎」

「えぇ?あぁ、うん」

何をするかわかっていないリオンさんは私の肩を掴む。

そして私はクラウチングスタートの姿勢になる。

「…げ、こりゃもしかして…」

ふっ、今更気づいたって無駄無駄ァ‼︎

「行くぜっ‼︎私の奥義っ‼︎スーパーダァァァッシュゥゥゥゥッ‼︎」

私はそう言いながら走り始める。

「う り ゃ あ あ あ あ あ っ ‼︎」

「ぎ ゃ あ あ あ あ あ あ っ ‼︎」

それから度々二人の悲鳴が聞こえるようになったのだった。

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