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え、え、この展開て
陽だまりのような日差しが差し込む。目を開くと複雑な模様が描かれた美しい天井がみえる。
「あう、、あうっ!?」
口が回らない。私からこぼれる声は、拙く、空気のような音だけだ。一体どうなっているのだろう?
「見て!リアが起きたわ!なんてかわいいの」
「この子は天使なんだ。間違いない。」
まるで彫刻のようなカップルが見える。真っ直ぐに伸びた綺麗な黒髪に誰もが振り返るような美しい顔。深い海のような青い眼が印象的な柔和な雰囲気のイケメン。正直もうおなかいっぱいですといいたくなるような顔の良さだ。平たい顔がみたい。
「ぼくも!ぼくも会いたい!」
「わかった、わかった。優しく話しかけてあげような。」
「うん!!」
元気のいい返事の方を見ると、父親に似ているのだろう。将来有望そうな美少年がいた。素直に育ちなよ。
と、同時に小さな手が目に入る。
なんだこれ?私か!私なのか!?
「あう、、、あう、、、!」
「「「かわいいなぁ」」」
呑気な声を出さないで!こっちは一大事なの!!
もしかして、私いわゆる異世界転生したのかもしれません。