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1-5-7

かなり長い時間スライムを倒し続けた。

感覚的には100匹くらいは倒したつもりだが、こういう作業は意外と実際にこなした数は少ないものだ。

過度な期待は厳禁だろう。


冒険者ギルドを昼過ぎに出てからだいぶ時間が経っていたのか、あたりにオレンジ色の光が差し込み始めている。

夜は特別な理由がない限りは戦闘を行わないようにしようと決めている。

理由は簡単だ。暗いから。

これだけ聞くとただ暗い程度でと思うかもしれないが、前の世界での夜の森の中にいるのと変わらないからだ。


前の世界ではなんだかんだ言って完全な田舎でもない限りは、外灯類で街中が完全に見えなくなるくらいに暗くなることはなかった。

しかし外灯が通じていない森があり、そういった場所がとても暗いのと同じように、この外灯のない世界で夜の戦闘は危険を伴う。

ただですら視界が悪く安全な足場が確保しにくい中、魔物と遭遇したら絶体絶命だろう。

魔物の存在がなくとも前が見えなくてそのまま歩いたら崖から落ちて死んでしまうなども考えられる。


訓練するために危険を冒してまで魔物を討伐するのではなく、

目的があってそのために訓練しているのだ。

目的と手段をはき違えてはいけない。

僕は宿に戻り休む準備をする。


ベッドで横になる前に確認しなくてはいけないことがある。

ステータスだ。

スライム程度を100匹ほど倒したところで大して上がってはいないだろう。

しかし全く上がっていないというのも考えにくい。


ステータスと念じてみる。

名前:西門 蓮司

称号:異世界人、商人

HP:90/100

MP:195/200

力:10

素早さ:10

器用さ:10

幸運:50

--------------------------------------

スキル

アイテムボックス(時間経過あり)

鑑定

異世界のショッピングセンター

商人の絆


微々たるものではあるが、確かに上がっている。

しかし幸運の上り幅が多い。

ステータスを長らく確認してなかったから何が要因で上がったのかは分からないが、

すくなくとのこの数値はさっきの狩りには関係ないと僕は判断した。


というのも確かに乾燥昆布の件では失敗したものの、

それ以外の点では基本的に運があると言わんばかりの幸運が重なった。

もしエコラックさんに会えなければ、もしファスペル辺境伯様に会えなければ、

もしトレーンさんに会えなければ・・・

そのどれを失くしても今の僕はいないだろう。


もしかすると貢献度の上昇と幸運の数値は何らかの関係性をもっているのではないか?

そんなことを思いながらベッドで眠りについた。


翌日、昨日は昼過ぎから草原に出て狩りをしていたが、今日は午前中から狩りをすることにした。

といっても昨日はロクに準備をしなかったことにより、後半部分ではお腹がすいて力が出にくい状態で戦っていたが・・・


今日はそんな反省点を生かそうと思う。

幸いサラダの類であればショッピングセンターで手に入る。

朝食と夕食をがっつり食べる形にして、昼はショッピングセンター内でサラダを買ってその辺で食べればいいだろう。

栄養的にも悪くないし、狩りの直前に重いものを食べれば動きも悪くなるだろうしね。


そうして午前中は草原に出てスライムを狩った。

途中で気づいたが、力が向上したためか盾で真正面から受けても、重いことは思いがビリビリとするほどではなくなっている。

それに最初にスライムを見たころは突進もかなり早いように感じていたはずだが、

今となってはかなりの余裕を持って対処できている。


ならばいよいよ次の段階に進むべきだろう。

ゴブリンの討伐に向けて動き出す。

ゴブリンは基本的に知能は低いが群れを成そうとする魔物だ。

ゆえに群れの拠点での戦いは死線となる。

群れから少数で出てきたグループを倒すのがリスク管理としては良いだろう。


ギルドで聞いた情報だが、ゴブリンは性欲が強いらしい。

男性の場合はなぶり殺しにされて終わるだけのようだが、

女性の場合は心が完全に壊れるまで犯される。

いや正確には生殖能力が機能しなくなるまで犯されるようだ。


生殖能力が機能している間は苗床として利用され続け、

機能しなくなると殺されるという悲惨な末路を辿ることになる。

そのため女性冒険者は駆け出しの頃こそ一番注意しなければならないとされている。


もちろんそのあとも死のリスクは付きまとうが、一瞬でポックリと殺されることになるのに対して、

女性冒険者にとってゴブリンは耐え難い苦痛を与えられ続けたのちに殺されるのだから、

もはや想像もしたくない結末だろう。


そんなことを考えながらゴブリンを探そうと思い、森の外縁部に入る。

入って5分くらい探索を続けていたころに


「いやああああ!やめてえええええ!」

と女性の悲鳴が聞こえた。


この先にいるとされているのはゴブリンのエリアだ。

だとすればこの先で起ころうとしていることは最早考えるまでもない。

戦闘になることは予想されるし、怪我も予想できる。

ならばとアイテムボックスから初級ポーションを5本ほど取り出す。



そして僕は迷うことなく悲鳴の聞こえた方向へと駆け出していた。

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