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1-2-6

街中を歩いて雑貨屋を探してみると5分程度ですぐに見つかった。

確かに宿屋に近いところにあったほうが売り上げとしても上がるだろう。

この世界にとってみれば見慣れない服を着ているからか、店に入るなり女性店員から怪訝な表情でみられる。

が、こちらは予備の服なんてものはもってないのだ。

縮こまりながら店に入ると、興味を失ったのかすぐに視線が外れる。


店に入り、目的の物を置いてある場所まで移動する。

本当なら長く使いたいことだし、丈夫なものがいいけど、良いものは高い。

どこに行っても通じる常識だ。

とりあえず余程重いものでなければ破れることのない袋やバッグを探した。

異世界転移の特典なのだろうか?

本来見知らぬ文字のはずなのだが、見ると頭の中でその文字の意味を理解できる。

縫い合わせの具合など様々なものを見ていると唐突にあの音が鳴り響いた。


『鑑定を取得しました』


突然の知らせに内心驚きつつもその意味を考える。

考えた通りならば物の価値や状態を把握できるものだろう。

人物に対しても有効なのかはわからないが、とりあえず物に対してはできるだろう。

異世界のショッピングセンターの詳細にあったことと照らし合わせるならば、

念じただけで使えるはずだ。

そう思った僕は頭の中で〈鑑定〉と念じてみた。


【緑のカバン】

緑色のカバン。粗悪な材質と適当な縫い合わせで作られている。

細かいものを入れても落ちてしまう。

耐久度:500/500


耐久度の減りも分からないためそのあたりも検証が必要になるだろうが、

見るからに粗悪な作りだ。

そうしていろいろなものを見ていた結果、白いカバンにすることにした。


【白のカバン】

白色のカバン。粗悪な材質だがしっかりと縫い合わせて作られている。

あまりに重いものを入れると破けてしまう。

耐久度:1000/1000


鑑定を使わずに見た感じでは緑のカバンに比べれば大して材質に違いはないだろうが、それでも軽いものならば落とすことはないというのは大事なことだ。

鑑定でみた耐久度も緑のカバンに比べれば倍の耐久度になっている。

表示価格は小銀貨3枚。3000円相当だ。

結構な出費になるが必要経費だと思って割り切ることにした。


カウンターの女性店員に持っていき買おうとすると

「銀貨1枚だよ」と言われる。

「え?でもあの価格表示は小銀貨3枚ってなってますけど・・・」

当然の疑問を投げかける。


すると店員さんは呆れたように

「あのねぇ・・・戦の噂が出てるのにそのままの値段で売るアホがいるかい?

当然値上がりするにきまってるじゃないか。それとも店の全部の商品の値段を書き換えるのかい?」

と理不尽なことを言われたが、ここで騒ぎ立てて悪評を広げてしまっては善意で宿に泊めてくれたロッサリーさんの顔に泥を塗ることになる。


仕方なく僕は銀貨1枚を渡した。




痛い出費にはなるが、これでショッピングセンターを使うことができる。

そう納得させて宿に戻ることにした。

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