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【本編完結】 少女だけの部隊を率いたのは魔を狩る者と恐れられた男だった  作者: 犬尾剣聖


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91 朝食





 色々考えを巡らしながらベットに横になっていたら、俺はいつの間にか寝てしまっていたようだ。


 時間を見れば朝の六時過ぎくらいだ。


 夕べのアカサの顔が頭をぎる。


 何だったんだ、いったい?

 キスされたのか、俺は?

 いやいや、でも歯が当たったぞ?

 それはどうでも良いか。


 アカサは何であんなことをしたんだ?


 え、まさか口で毒抜きをしようとした?

 いや、そんはずはないよな。


 それじゃあ、やっぱりあれか。

 こんなおっさんに、あんな少女がか?

 いやいや、それもありえないだろ。


 ああ、くそ。

 こういう面倒臭いのは苦手なんだよな~。


 誰かに相談したいが、そんな奴はいない。

 マニーラット?

 ないない、絶対にないな。

 あいつに少女の気持ちが分かるはずがない。


 困ったぞ、どう対処すれば良いんだよ。


「だいたいアカサの顔が接近してきた時、俺は避けられたのに避けなかったんだよな。 あの時、こう、左に顔を避けてだな、すかさずアカサの顔面にこうやって手刀を叩き込めば良かったのか?」


「あるいは、アカサのほほを手でこんな風に受け流せば、ガラ空きの脇腹へこんな感じで拳を叩き込めたんじゃないか」


 いや、何ひとりで俺はしゃべってんだ。


 と、そこへ声が掛かった。


「何やってるんですか、キモイ」


 声のする方へ視線をやれば、いつの間に入って来たのか、扉からラムラ伍長が顔を出している。


「な、なに、勝手に入って来てんだ!」


「声掛けても返答なかったくせに!」


 気が付かなかった……

 やばい、妄想してるところを見られたか。

 ちょっと恥ずかしい。


 気を取り直して――


「それで、ラムラ伍長、朝っぱらから何の用だ」


「朝食持ってきました」


「ああ、わざわざすまんな。でも体調は悪くないから、昼からはもう食堂でもう大丈夫だ」


 俺が言い終わるとラムラ伍長が真剣な表情で俺をにらむ。

 対して俺は若干身体が引き気味になる。


 そこでラムラ伍長が口を開く。


「それとは別に話があります……夕べ、私達がいなくなった後、アカサがここへ戻ってきましたよね?」


 うわっ、ヤバい、バレているのか?

 ここは下手な事は言えないな。


「ああ、確かに来たな。それがどうした」


「この部屋で、アカサと何があったんですか?」


「!」


 いきなり聞いてきたか。

 

「な、何って言われてもなあ」


「あ、そうそう、うそ言ってもボルフ隊長はすぐ顔に出るんで」


 怖いよ、怖い。

 しかしなんかおかしい。

 隊長のこの俺が、部下の少女兵に追い込みを掛けられているんだが?


「えっと、そうだな。あの後にだな、アカサが一人でここに来たのは確かだが、何故そんなことを聞くんだ」


 すると怖い顔で答えるラムラ伍長。


「アカサが顔を真っ赤にして話をしてくれないんですよ。絶対ここで何かされたに違いありません。何をしてんです! 洗いざらいゲロりなさい!」


 言えるか!

 だいたいゲロりなさいってなに!

 どう説明したらいいんだよ。

 でも何か言わなきゃな。


「それはだな、ちょ、ちょっとな、ほれ、あれだ、救命訓練? 毒を口で吸い出す訓練? みたいな……」


 ラムラ伍長が俺をガン見している。


 そこへ扉から顔を出す新たな刺客が来た。


「……扉が…開いている……入り、ます……」


 メイケだ。


 手に持っているのは俺の朝食のようだ。

 気を使ってくれるのは嬉しいんだが、今のタイミングが最悪だ。


「あ、金メッケ……」


 ラムラ伍長がメイケを見て、なんか気まずそうなんだが。

 なんか俺、修羅場な雰囲気がするんだが、気のせいだろうか。


 何も知らないメイケが朝食を持って来たことを告げようとするが、ラムラ伍長が手にする食事を見て戸惑い出す。


「……ご、ごめんな…さい……いらなかった、ですね……」


 すると慌ててラムラ伍長がフォローする。


「ああ、いいのいいの。ちょうど今ね、ボルフ隊長がこれじゃ足りないって、言ってたところだからっ」


 いや、言ってないぞ。

 しかしラムラ伍長は俺に鋭い視線を浴びせてきたので、おれは思わず。


「す、すごい腹減っテルヨ」


「ほら~、こういってるんだから問題ないでしょ。さ、ボルフ隊長、思う存分にタベテクダサイネ」


 俺は出された朝食に、恐る恐る手を付けようとしたその時。


「し、失礼しますっ!!」


 そう言って緊張した様子で部屋に入って来たのはアカサだった。

 手には朝食を持っている。

 軍隊での食事なので、もちろん三人が持って来た食事は同じもの。


 その直後、何故か部屋に静寂せいじゃくが訪れる。

 誰もしゃべらないまま、時間だけが過ぎる。


 部屋の中に野菜スープのかぐわしい匂いと、最前線で感じる緊張感が漂う。


 ――き、気まずい。


 沈黙を破ったのはラムラ伍長だ。

 

「そうだ、私、朝の巡回があったんだ。お邪魔しました、失礼しま~す……はうっ!」


 俺は電光石火の早さで、逃げようとするラムラ伍長の襟首えりくびつかんだ。

 そしてラムラ伍長の耳元でささやいた。


『一人で逃げたら殺す……』


 今、この場から一人でも去られたらこの均衡きんこうが崩れる。

 そうなったらこの部屋がどうなってしまうのか想像もできない。


 だが、俺の言葉は効果てき面だった。

 俺に襟首えりくびつかまれたまま、ラムラ伍長が話し始める。

 

「え、っと~、なんかボルフ隊長は調子があまり良くないみたいだから、今は一人でゆっくりさせてあげましょう、ね、ね? さあ、部屋から出て行くよ~。ほら、行くよっ。行くよって、言ってるでしょーがっ!」


 ラムラ伍長の言葉で、急にバタバタと少女三人が部屋から出て行く。

 すると、本当の静寂せいじゃくが俺の部屋に訪れた。



 戦場で生き残るための教訓。



 “危険な場所からは離れろ”



 さてと、待避するとしますか。



 俺はその日の内に鉱山砦を出た。

 危険から逃げる為にと確かにそれもある。

 だが一番の目的はそれではない。


 ロミー准尉にはちゃんと理由を話した。

 どうせ理解してもらえないからうそを言おうとも思った。

 だがロミー准尉の性格を考えて、結局は本当のことを話した。


 結果、理解してもらえた、と言うか「凄いこと考えるんだね」と感心されて終わりだ。


 俺はその言葉がOKサインと受け取って鉱山砦を出た。


 とは言っても、やることやったら戻って来たいとは思う。

 しかしながら俺がやりたいことは命がけの事だ。


 俺は目的地へと向けて借りた馬を走らせた。









遂にハードモードを抜けました。

後遺症で胃がキリキリします。

(/_;)


思い返せば睡眠時間を削って、職場で時間を見つけて……ゲフンゲフン……そして、遂にやったった!

毎日投稿!



我を称えよ!


さあ、皆で足ダンせよ!



あ、下の階から苦情が来てたんだった……







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