知らない世界
目がさめるとそこは知らない世界であった。「ジレン、おいマナ、しっかりしろよ
マナ」「大丈夫、大丈夫だって」と返答するジレン。
「アレンおじさん」
「おじさん、ちがうよ。お兄ちゃんでしょ。正真正銘のお兄ちゃん」
「えっどういうこと?」
「どういうことも、こういうこともないお兄ちゃんだよ。何寝ぼけてんの。
洗面台で顔洗ってきたら。」
「はい」鏡をみると、白黒だったはずの髪が真っ白になっていた。とそこで、
「おはよう。ジレン」
「お母さん」
「ちがうでしょ。アニタおねいちゃんでしょ。ジレン」
何がどうなっているのかが、さっぱりわからない。
自害したはずがいきている。なぜかと思い周囲を見渡すとその手には無意識に黒い銃が握られていた。
このジャッジメントのせいかと思い至った。この銃は過去視をもたらす銃であるため、過去と今の記憶が
ごっちゃになって現状をきっちり理解していなかったんだと悟った。じゃー、今まで見ていきたのが、この銃による記憶ということか。まずは、記憶を整理しよう。3人兄弟 長女アニタ 次男アレン 三男ジレン
あと両親がいて、この黒い銃は白い銃と対をなし、白い銃は未来を見せてくれて、黒い銃は過去を見せてくれる。さっき遊び半分で受け継がれてきた骨董品である銃に触れたのが痛い目にあった。ただそう言うことだ。黒い銃を元の場所にもどした。マナは永劫回帰を悟った。歴史が繰り返されていることと遠い過去に同じ名前であり、同一人物かはわからないが黒い銃に触れたこと、桂というものの記憶が黒い銃に触れてわかった。この黒い銃に触れればもっと
何か分かるだろうと思いもう一度触れてみた。
すると宇宙創成の記憶から宇宙崩壊の記憶まで何から何までみた。とにかく、黒く大きくおぞましい塊が
永劫回帰を引き起こしていることがわかった。そして、破壊のネアと創成のマナの物語がはじまる。