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詩のようなもの。

なにもなかった。

作者: 小玉 幸一



「なぜ誰もが同じことを強制されないといけないんだ?」


 昔から調和が嫌いだった、協調性を重んじる現代において彼は間違いなく異質だったのだろう。社会の秩序に背中を向けて、ひたすらに自由を求めているのだった。


 歯車の一部にはなりたくない。皆と同じ方角を向きたくない。


「普通っていったいなんだよ。俺からみたらお前らこそが普通じゃない」


 好奇心は人一倍あって、だけど飽きっぽいのも人一倍で、三日坊主と言われながらもその時時を楽しむ破天荒な生き方。


「俺は何者にも染まらない」なんて嘯いて、人の道から外れていく。


 縛られたくないと逃げることばかりを考えて、結果的に自分で自分を縛っていたのだ。


 そして彼は気づく。歩んできた道になにもなかったと。


 彼の空っぽの「ことば」がいまは虚空に哀しく響く。

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