そしてニートは宿を出る
…全然前の作品更新せずに何書いてるんだって怒られそうですね…。
いや、だって、全然思いつかないんですよ?
ちょっと違うのかいたらネタ出来るかな?だ的なノリで作ったのがこの作品です。
つまり、スランプ解消作品なので、もう書きたいように書きます。
つまり、前後おかしい誤字脱字、ありまくると思います。
それでも言い方だけ、続きをご覧ください。
『勇者』それ、すなわち、魔王を倒したものに与えられる称号。
『龍殺し』それ、すなわち、神龍を倒したものに与えられる称号。
『神殺し』それ、すなわち、神を殺したと称されるものに与えられる称号。
これを、全て成し遂げた伝説と呼ばれる男。
その名を、クラーウィス。鍵という意味を持つ名を持つもの。
この者は、ほか3名…聖女ノワール、剣聖アルテミス、魔術師プラエスと共に世界を周り、ありとあらゆる厄災を回避した人物であり、その存在すら伝説。ありとあらゆる偉業を成し遂げ、武術、魔術共に歴代を優に超える才をもつとされた。
だが、数年前、突如としてその四人は消え去った。
噂は噂を呼んだが、その者たちが現れることは無かった。都市伝説にまで噂が加速した頃、クラーウィスもといウィー一行は、ある街の宿屋にいた。
「…なぁ、あれから何年だったんだ?プラエス」
「知りませんよ…ノワールぐらいなら把握してるんじゃありませんか?」
「…わたしも知らないわよ…アルは…知ってるわけないわね」
「おい!なんだその言い草は!それじゃ、まるで俺がバカみたいじゃないか」
「じゃあわかるのか?」
「…いや…それとこれとは別だろ」
「「「(やっぱりバカだ)」」」
三人の気持ちが団結した瞬間だった。
宿屋の四番室。まだ、昼間だと言うのに部屋に閉じ篭っているその四人は、それぞれ、ベッドに寝転んだり剣の手入れをしたり、タロットをしている者もいれば化粧をしようとしている者までいる。
「いいんですか?外に出なくて」
「僕が居なくても、もう世界は平和になった。と言うか、刈り尽くしてもう倒す相手もいない」
「そんなこと言ったら勇者なんてジョブ意味なくなるぞ?」
「お前もだろう、剣聖」
「争いごとは禁止よ…でも…そうね……久しぶりに外に出てみない?」
パンっ、と手を鳴らしてノワールが提案する。
「何しに行くんだ?」
「そうね…近状観察と、あと、そうね…少し…平和になった世界を見て回るのもいいかもしれないわ」
「平和、ねぇ」
『平和』それは、この四人が求め、戦い続けてきた理由ではあるが、いざ達成されるとなんだか無意味なものに思えてくる。平和ではない世界でそれを望むことはどれだけ難しいかとか、計り知れない力を持った相手に立ち向かう勇気を持つことが出来るものが、どれだけ存在するのか。
あるいはーーー。
「でも、我々が外に出るためには、魔力量を隠すローブや装備、そのほかにも色々対処してからじゃないと…」
「あぁ、それについては問題ない」
ウィーは、右手の指をパチンと鳴らして、『マジックボックス』を発動させる。このスキルは、勇者ジョブのギフトでその容量には底がない。
「ノワールはこれ、プラエスはこれ…アルは…これだな」
自身は、生活魔法である『着衣』で着替えながら三人に隠蔽スキルが付与された服を渡す。ノワールとプラエスは、ウィーと同じ『着衣』で着替えたが、『身体強化』しか使えないアルは、仕方ないとため息をつくと隣の部屋へと移るべく着替えを持って部屋を出て行った。…本来なら、三人のうち誰かが、アルに『着衣』を使ってあげればいいだけの話なのだが、そう言うところは抜けている英雄たちである。
「でもこれ…本当にすごいわ。完全に魔力が隠蔽されてる」
「神殺しのギフトスキルだしな。逆にショボかったら文句を言いたいぐらいだ」
この世界には、レベルやジョブが存在する。ジョブは、五歳で受ける洗礼の時に決まり、以後、決まったジョブに合う仕事を見つけ働き始める。ただし、王のジョブと女王のジョブだけは、王族からしか生まれない。…というか、王族は、生まれた時に王子か王女のどちらかのジョブに決まっている。もちろん、性別で、だ。
その上位互換のジョブが王と女王。
そのジョブに選ばれた者のみが即位することを可能とする。
ほかにも、騎士のジョブだったり、魔法使いのジョブだったり、珍しいのだと、錬金術師というジョブまで存在する。
その他、ウィーたち四人のジョブは、特殊であり…、『勇者』『剣聖』『聖女』『魔術師』あと、この四人の他にもあと六人、特殊ジョブは存在する。
『勇者』は、『ナイト』ジョブの派生の最上級ジョブである。『ナイト』から派生するジョブ全てのスキルを獲得することができ、レベル上限は無限、ステータスは他のどのジョブよりも高い。他にも、伝説の武器を扱えたりと色々ハイスペックなジョブである。
『剣聖』も、同じく『ナイト』ジョブの派生であり、攻撃の最も剣技に特化したジョブである。純粋な剣技によるバトルであれば、『勇者』にも勝り、攻撃力に関して右に出るものはいない。天性の才能とは、このことを言うのだろう。
『聖女』は『精霊使い』ジョブの派生であり、回復や援護魔法に最も優れた最上級ジョブである。最上級回復魔法である『レフェクティオー』を操り、スキルを使用したハープの音色は人々を魅惑する。
『魔術師』は『魔法使い』のジョブの派生であり、膨大な魔力と知識を受け継ぐ最上級ジョブである。『エクスプロージョン』であろうが『プセヴデスシシス』であろうが、そつなくこなし、魔力によって光る瞳は、まるで、深淵の悪魔である。
「おー、やっぱり久しぶりの外は新鮮でいいな」
「ふぅ、私は外へ出るよりも、あんた達の髪を切るのが大変過ぎてもうヘトヘトよ…」
「しょうがねぇだろ。加護が勝手に発動しちまうんだから」
「少しぐらいオフに出来なかったの…?」
げっそりした表情で、ノワールはウィーとアルを恨めしそうな目で睨む。
「私は加護を解除してましたが?」
自慢げにプラエスがそう言うが、ノワールは「あのねぇ!」とさらに疲れた様にプラエスを見る。
「魔力は髪に宿るのよ?あんたみたいなバカでかい魔力を持ってる人間の髪は少しでも使えば爆弾でもなんでも…それこそ魔王の復活だってチョチョイのチョイなの!だから、あんたの髪はこぼさない様に袋に詰めてウィーの『アイテムボックス』に…」
「はいはい、ノワール、ストップ」
「なにっ!」
「興奮しすぎ。外出るんだろ?早く行きたいし」
「そうね…行きましょ」
ノワールは、パタリとドアを閉めると、鍵をかける。まぁ、窓に鍵がついていないこの宿屋。ドアの鍵を閉めたからといって、対して泥棒対策にはならないが、御生憎、四人の荷物は全てウィーの『アイテムボックス』に収納してあるため、部屋に入っても何もない。
…本当に、何も無い(大事なことなので二回言いました)。
「ふぅ、でも…平和になったものですね」
「そう…だな」
「…昔は村人なんか皆、魔物に怯えて暮らしてたっけな」
ウィー達が、魔王を倒す前までは、いつ、侵入してくるか分からない魔物に怯えて暮らす人々の方が多かった。国からの支援は無く、食べ物だって飢えをしのぐ程度のものしか用意は無い。
悪魔が攻めていた場合など、中規模の街であろうとも壊滅することなどよくあった。それどころか、上級種の魔物ならば、大都市に留まらず、小規模の国や都市国家を滅ぼしてしまうことまであった。
それ程に、人と人外、亜種との力の差は大きかった。
「わたしは…どうであろうと、国が平和になってよかったとおもってるわよ?」
「それは、私もですよ。それに…」
プラネスがそこで言葉を止めると、ウィーとアルが頷く。
「それは、僕もだ」
「俺も、平和になってよかったとはおもってるぜ。でも、まぁ、この頃は平和すぎて逆に怖いとは思うけどな」
「怖いこというなよ…」
「そうよそうよ。あんたが言うと、また魔王とか竜王とかが来そうで怖いのよ」
「ていうか、早く出ませんか?宿屋」
四人がいるのは宿屋を降りてすぐ、食堂だった。話がヒートアップして、歩みよりも話の方が優先されてしまったのだ。
「そうだな………すみません、4番室の者です。代金の支払いに来たんですが」
「…ああ!あまりにも出てこないから死んだのかとおもってたよ」
「はは、本当にすみません」
ウィーは、乾いた笑いで軽く謝る。
「いやいや、ちゃんと出て来てくれたしね。ただ、追加料金とかで凄いことになってるよ。うちは、金持ちを相手にしてるから、元が結構な値段だからね…3年だよ、さ、ん、ね、ん。…ええっと、大金貨6枚だよ…払えないなら分割払いでも…」
「いや、いいです。あと、連絡しなかったお詫びに、6枚なので四人の4をかけて大金貨24枚払いますよ」
「え…?」
ウィーはポケットに手を突っ込むと『アイテムボックス』から白金貨を手で掴めるだけ取り出す。
「あー、31枚か。片付けるのめんどくさいんで、お礼だとおもってもらってください」
「あ、あ、…な…あ、あんたっー!大変だよ!こんだけありゃーーー」
「…行くわよ」
「「「了解」」」
大騒ぎする宿屋の女将を横目に四人は宿屋を出て行った。
『レフェクティオー』最大級最大威力の回復魔法。
『エクスプロージョン』爆発魔法上最大災厄の破壊魔法。
『プセヴデスシシス』どんな人でも操り人形にしてしまうという精神感応魔法。




