13. 一休み
朝、雀ならぬ怪鳥の鳴き声で目を覚ました。
ギャーギャー結構イカツイ声で鳴くから、びっくりするんだよな。
明るい時に一度見たけど、小型飛行機くらいの大きさの、紫とか黄色とかカラフルな鳥だった。
……なんでこっちの生き物って毒々しい色が多いんだろうな。虫とか鳥とか魚とか……
昨日の晩ご飯に出た魚なんか、赤と黄色のシマシマ模様だった。
普通に危険色だから! 見つけたら絶対に触っちゃダメなヤツだからね!?
……美味しかったけど。
「おはようございます、サタン様」
「うん。おはよう」
着替えて部屋に行くと、ラーナが紅茶をいれてくれた。
熱いお茶を一口飲んで一息つく。
――昨日は、大変だった。
俺とベルゼがいくら何もないと言っても納得せず、食いついてきたアスタロト。
初対面だけど、もうあの人バカじゃないのか。
天使達に一泡吹かせるつもりってなんだよ。
まぁ、悪魔がいるくらいだから天使もいるんだろうなぁとは思ってたけど。
一泡も何も、目立たないように気配殺して生きていきたいんだけど。
むしろ天使と入れ替わってたらよかったのになぁ、なんて。
部屋に戻って来ても、部屋の前をうろちょろするアスタロトのせいで心休まらなかったし。
「……はあぁぁあ」
「お疲れですね」
昨夜の事を思い出して大きな溜息を吐いた俺に、ラーナが苦笑を浮かべる。
根気強く話しかけたお陰で、最近はまともに話してくれるようになった。嬉しい。
会議も終わったし、そろそろ本格的に城の中を掃除したい。
玄関ホールとか廊下とか、城の中は使用人が掃除してくれているらしいが、まだまだ詰めが甘い。
小姑になりたい訳じゃないが、隅っこに埃が溜まったままだったり床に靴跡がついたまま放置だったりと、小言も言いたくなるだろ。
……本当に言ったら死人が出そうだから言わないけど。
ベルゼは使用人に容赦ないからなぁ……
使用人達も城の物を勝手に捨てられないだろうし、一通り城の中を見て回るつもりだ。
そして外!
窓から見える範囲だけでも、ヤバい事になっている。
普通城の外って綺麗な花やら彫刻やらがあるもんじゃないの? 物語の世界だけ?
何にせよ、城の入口に骨のオブジェはナイよなぁ。恐竜っぽいのなら大歓迎だが、何故かロボット風だし……うん。撤去だ。
厄介なアスタロトはどこかに遊びに行ったらしく、行動するなら今のうちだ。
西側の端にはアスタロトの部屋があるらしく、あまり近寄らないようにとベルゼに口酸っぱく言われた。
勝手に他人の部屋に入るつもりはないし、勝手なイメージだけど……汚いんだろうなあ…………
昨日の夜から雪がちらほら。
寒いので、皆さん風邪にお気を付け下さい。




