第17話:蘇るハーモニー (บทที่ 17 เสียงประสานที่หวนคืน)
第17話:蘇るハーモニー
(Dai-jūnana wa: Yomigaeru Hāmonī)
最も偉大な旋律とは、最高の楽器から生まれるのではない…
一つになった「息遣い」から生まれるのだ…
そして、災厄が訪れる時… その「調和」こそが… いかなる剣の刃よりも、強力な武器となる。
—「戦場の指揮者、マエストロ・レオンの手記」より
あの日のルーナリアの言葉は… 俺の静かな心という水面に、投じられた石のようだった。
それは波紋を広げ… 躊躇を… そして、恐怖を生んだ…。
だが同時に… 俺がずっと葬り去ろうとしてきた「渇望」を、呼び覚ました。
一週間後… 俺はありったけの勇気をかき集め… ルーナリア、レオ、そしてマーヤに、友人として付き添ってもらい、市庁舎へと向かった。
そこで俺は、「マチルダ先生」に出会った… アッシュウッドの街の楽団を率いる、年配の女性指揮者だ。彼女は温かい笑みと、全てを見透かすような眼差しをしていた。
「試しに、吹いてみたいのかい?」俺がたどたどしく自分の希望を告げると、彼女は尋ねた。
俺は頷いた。
「何か楽器を演奏したことは?」
俺は首を横に振った… 真実を告げることはできなかった。
彼女は俺を、古い楽器で満たされた保管室へと案内した… だが、その時、俺の視線はある一つの楽器に釘付けになった… それは丁寧に箱に収められていた… 芸術的な曲線を描く、金色の管楽器… サクソフォン…。
前世で、俺が最も愛した楽器…。
俺はそれを手に取った… 指先に、懐かしい感覚が走る… 組み立ててみる… 様々なキーをなぞるように押してみる… 俺の身体が、それを「記憶」していた…。
息を吹き込んでみると… 最初の音は、かすれていて、恥ずかしいものだった…。
だが、俺が目を閉じ… 記憶に身を委ねると…。
素朴だが、聞き慣れた旋律が流れ出した… それは、母がよく口ずさんでいた、民謡だった。
部屋中の誰もが、息を呑んだ…。
[ …あなたは原初の魂の記憶を用い、音楽を奏でました… ]
[ …条件達成: 新たな習熟分野「音楽芸術」を解放… 習熟度: D… ]
[ …感情「情熱」により、MPが継続的に回復! ]
MP: 415/1000… 416… 417…
あの日から… 楽団は、俺の人生の一部となった。
俺には新しい友達ができた… 寡黙なエルフのフルート奏者「エルヴィン」、騒がしいが心優しいドワーフのドラマー「トーリン」、そして、その他大勢。
だが、練習は順風満帆ではなかった… 俺たちは、限られた予算しかない小さな街の楽団… マチルダ先生は愛情をもって俺たちを教えてくれたが、彼女は指導の専門家ではなかった。
そんなある日… 「ロナンさん」と「エララさん」が、俺たちの練習を見に来た。
「お前たちのリズムは、まだ揃っていないな」俺たちが演奏を終えると、ロナンは言った。「腕前のせいではない… お前たちの『呼吸』が、一つになっていないからだ」
その日… あの寡黙な影の護衛隊は、俺たちの「特別コーチ」となった。
彼らが教えたのは、音楽ではない… 暗殺者の「規律」だった。
彼らは俺たちに、「呼吸のリズムを合わせる」訓練をさせ… 見ずとも隣の者の動きを「感知」することを教え…「一つの部隊」として融合することを教えた。
それは特殊部隊の訓練だった… それが楽団に応用され… そして、驚くべき効果を上げた。
俺たちの音楽は、より緻密に… より力強く… そして、生命感に満ち溢れるようになった。
ある日の夕方… 俺たちの練習は特に順調で、少し長引き、辺りは暗くなり始めていた…。
…誰もが、笑みを浮かべていた。
「今日はこの辺までにしよう、子供たち… 急いで家に帰りなさい」マチルダ先生は言った。
その時だった… カイエンが、市庁舎のドアに姿を現した。
「王女… 地下都市から急な知らせが… 先に我々と共にお戻りいただきたく」
ルーナリアは心配そうな眼差しで俺を見たが、頷くと、カイエン、ロナン、そしてエララと共に去っていった。
「さて… 私たちも帰りましょうか」マチルダ先生は物を片付けながら言った。「今日は先生がエルヴィンとトーリンを家まで送っていくよ… 君たちの家は遠いからね」
俺とレオ、そしてマーヤは、一緒に帰ることにした。
空は暗くなり始めていた。俺たちの帰り道は、街のはずれにある小さな森を通らなければならなかった… 普段は安全な道だ。
だが、この日は… 違った。
森の真ん中に差し掛かった時… 周囲の茂みから、低い唸り声が響いた。
闇の中に、いくつもの赤い双眸が浮かび上がった…。
「ゴブリンだ!」レオが裏返った声で叫んだ。「何でこんなにたくさん集まってるんだ!?」
彼らは普段は臆病で、人間に先制攻撃を仕掛けることなどない、この地のモンスターだ… だが今日は… 異常なほど凶暴で、好戦的だった。
彼らはゆっくりと闇の中からその姿を現した… 痩せこけて、背中の曲がった身体… 青白い緑色の肌… だが、最も不気味なのは、その「瞳」だった…。
彼らの主たる瞳は、恐怖に見開かれていた… そして、その皮膚の上には… まだ完全に開ききっていない小さな瞳が… 全身で、疑心暗鬼にキョロキョロと動いていた。
[ …この区域に「狂乱促進のオーラ」を検出… ]
[ …ヴァルカンからの警告が表示されます: 「目立つ魔法や精神力の使用を禁ずる… 一時的な魔力封印は依然として有効… 力の解放は、より悪しきものを引き寄せる可能性がある」… ]
俺は心の中で舌打ちした。ヴァルカンが前回の事件の後、安全のために俺に何らかの「封印」を施していることは知っていた… つまり… 俺は魔法が使えない!
マチルダ先生は、俺たちを自分の背後へと押しやった。「子供たち… 先生の後ろに!」
彼女は戦闘力のないただの一般人だ… だが、俺たちを守る覚悟はできていた。
ゴブリンの一匹が、飛びかかってきた…。
最悪の状況で… ルーナリアがおらず、俺が最も弱っている日に… そして、真の力が使えないこの状態で…。
俺は… そして仲間たちは… 持てる限りの知恵と肉体を使い…
この夜を、生き延びなければならなかった。




