秋の扉
真っ青な青空
その下にも
空と同じような真っ青な海が広がる
空には
真っ白くてまるでわたあめのような入道雲が
もくもくと佇む
火傷しそうなほどギラギラとした太陽が
砂浜を熱す
ここは、夏の部屋
真っ白いワンピースを着て
日焼けしないように
しっかり日焼け止めを塗って
麦わら帽子が風に飛ばされないように
手で押さえながら
私は
水平線を見つめていた
すると
トントン
と
ドアをノックするような音がして
その音の方を見ると
そこには
茶色のドアがあった
──ああそうか、もうここにはいられないんだ
私はもう一度水平線を一瞥すると
次の季節へ
秋の部屋に行くために
秋の扉を開いた
扉の向こうから
少し冷たい風を感じた
秋の匂いがする
秋の部屋に
私は入った────