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立っていた
僕には重要な役目がある
だから立っている
身体はボロボロ
足も疲れたよ…
でも僕はここにいなきゃいけないんだ
生まれた時はまだ立ってはいなかったが
成長とともに立つことを余儀なくされた
もう何年立ち続けているだろう
みんなが僕を見る
見ないでなんて言わない
僕は見られることが仕事
でもね、最近僕の仕事が終わりそうなんだ
仕事先が潰れるらしい…
少し悲しいけどまた新しい仕事が来る
真っ白に塗りつぶされて新しい仕事場を紹介される
僕は道行く人の案内人
看板です