魔法少女と第1話
ここは君のいる所と違う場所。
少しだけずれた世界。
僕はここで、ごくごくありふれた生活を
おくっていた。
そう。
あの日までは――――――――――
まじかる☆きりすとレボリューション
「きのうのキレイキ●イとの戦いはつらかったね」
ランドセルを背負いながらぼくはタイたんに話しかけた。
「あいつらはまだ下っ端だ。きりちゃんがまだ戦いになれていないだけだよ」
むっ。
タイたんは鼻を鳴らしながら言った。
「まぁ、この調子なら幸せキャベツも集まるのは早いかもな」
「だといいけど・・・・・」
ぼくの名前はキリスト。普通の小学生だ。
1週間前。
ぼくは、この馬型マスコットに無理やり魔法少女にされてしまった。
ピンクのふりふりはすごく恥ずかしかったけれど、
キレイキ●イに襲われていた近所のおばあさんも助けれて、
今は良かったと思っている。
魔法少女って。でもなぁ。
「恥ずかしいのか?」
「そーいうことじゃなくって!」
「かわいいのに」
「ふえっっっ!?」
ななななに言うんだこの馬!
意味わかんないよ!
「いや。わかんないのはこっちなんだけど・・・・」
気・の・せ・いっっっっっ!!!!!!
タイたん・・・タイタニックの国は妖精界でも
有数の遺産が残る、とても素敵な国だったらしい。
料理も人々もとても素晴らしく国で、平和だったんだって。
でも、あるときとなりのキレイキ●イ王国の王が
「あー。とてもきたない国ですねぇ。
ボクの魔法でこの国をキレイキ●イにしてあげましょう」
といって、とっても汚いキノコをたくさん生やしたんだって。
その胞子は、毒性を持っていて。
国の人たちは病気になったり亡くなったりしたみたい。
その状況を救うために、タイたんの国の女王様が
「みんなの幸せでできているキャベツを、
この銀のボウルに山盛りにすれば国を救うことができるでしょう(キラキラ)」
っていって、タイたんを人間界に送り出したらしい。
でも、そのキャベツ、人間の女の子にしか取り出せないみたいで。
ぼくは、タイたんの国を救うために頑張ってるってわけ。
「ん?でも魔法少女になる必要なくない?」
「その方がぽいだろ?」
「そういうもんなの・・・・?」
テキトーすぎるよ・・・。
靴を履いて玄関をあける。
うーん。朝日はやっぱりきもちいいなぁ・・・ってタイたん?どこ?
「うしろ。うしろ」
え?いないよ?・・・でも手を伸ばすと感触がある。
「透明化してるんだ。便利だろ?」
きのうはマスコットみたいにランドセルにぶら下がってたくせに。
まぁ、そっちの方が注目されなくていいけどねっ!
「フフフ・・・どうかな?」
聞こえなーい。聞こえなーい。
授業も全部終わって帰り道。
・・・なにが授業中におきたかは置いておくとして。
「うーん。キャベツもってそうな人いる?」
ぼくたちは幸せキャベツを持っている人を探すために河川敷に来ていた。
「・・・・・・いないな」
え?だってカップルとかいっぱい歩いてるよ?
目腐った?
「・・・・・・キレイキ●イの仕業だ。
あいつが幸せキャベツを見えづらくしているんだ」
なにそれ。悪役がしそうなことしてるなぁ。
うーん。
そのキレイキ●イ倒しちゃったほうがいいのかな?
「そうだなぁ・・・・。姿が見えないし無理じゃね?」
「うー。探すしかないのかー」
早くキャベツを見つけなきゃいけないのになぁ。
「その必要はないわ」
・・・・・・・え?
「魔法少女まじかる☆イヴさん 参ッ上!!」
えぇぇぇ・・・・・!?