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こいのぼり

掲載日:2014/01/12

 それはある五月の晴れた日のこと。


 小さな池の中に一匹の鯉(こい)がおりました。

 彼はいつもひとりぼっちで、空をながめては物思いにふけていました。


 彼は空をながめ、思います。

「こんな大空を、ゆうゆうと泳ぎたいな」

 悲しそうな顔をして、彼はいつも大空をながめておりました。




 そんなある日のこと。

 空は晴れているというのに、しとしとと雨が降りました。

 ですがその雨はすぐにやんでしまいます。


 彼はいつものように空を眺めていると、あるものが目に入りました。

 七色にかがやく橋(はし)が、池からずっとあこがれていた大空へに向かってかかっているのです。


 彼は思いました。

「この橋(はし)をのぼれば、あの大空へと行けるんじゃないかな」


 彼は思いきってその橋(はし)に飛び乗ります。

 そして、その七色にかがやく橋(はし)を泳ぎました。





 上へ、上へ、とのぼっていく途中(とちゅう)に、彼はにんげんの男の子と目があってしまいました。





「あっ!! こいのぼりだっ!!」






――ある晴れた五月のこと、鯉(こい)は大空をゆうゆうと泳ぎましたとさ。



 おしまい、おしまい。

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― 新着の感想 ―
[一言] 不思議な話ですね。 どうして、小さな池なんだろう どうして、空に登りたかったんだろ どうして、雨が降ってたんだろ どうして、橋が架かったんだろ、 どうして、空へ、登って行けたんだろう ど…
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