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崩壊

「出てきなさい。そこにいるのは分かっていますよ。タケルさん、シズカさん、エリカさん。このブラック・コアのセンサーは素晴らしい。障害物の裏まで丸見えです。」


「怪物のところまで走って!!」


 エリカさんがそう叫ぶ。私達はそれに従って後ろに走り出した。

 西岡がナイナメス達にした仕打ちを考えると生身で近づくのは危険に思えたからだ。


「おっと、少し待ってくださあい」


 ブラック・コアのビームが闘技場の壁を貫通して私達の進行方向を阻むように着弾した。

 ドバアアアアアアアッ!!

 巨大な土煙が上がって石のタイルがぐちゃぐちゃに潰れた。


「クリスタルで怪物たちを呼び出してっ」


 怪物たちへの指示は効果範囲が限定されている。届くかどうかは分からないがやって見る価値はある。

 エリカもシズカもクリスタルに触れてそれぞれの怪物に指示を出した。


 闘技場の石壁をバリバリと突き破ってブラック・コアが現れた。

 そしてゆっくりとこちらに歩いてくる。


「ラスボスをターム出来たら見逃してくれるんじゃなかったのか?」


「はて?私はラスボスをナイナメスに渡さないとしか言わなかったはずですが」


「てめえ」


「西岡っ、貴様はテロ組織【地球のくらし協同組合】の一員なのか?」


 シズカさんが会話に割り込んでくる。


「テロ組織とは心外ですね。私の時代ではまだ何もしていませんよ。しかし、シズカさん。あなたの存在は任務の成功を確信させてくれます。なにせ将来ブラック・コアが実戦投入される生き証人なのですから。未来の私は無事これを持ち帰ることが出来たらしい」


「いや、私の知っているブラック・コアとはだいぶ見た目が違っているが、本当にそれはブラック・コアなのか?」


「ふむ。ゲームの裏設定に書かれていた名前です。そこから正式にプロジェクト名が付けられました。これこそがブラック・コアですよ。重要なのはこの内部に貯められた上位次元のエネルギーですからね。入れ物は量産の際に変更したのでしょう」


「は?【地球のくらし協同組合】がテロ組織の名前?」


「どうしたんだタケル殿?」


「いや、知り合いが就職したのがその組合の研究職なのですよ」


「なに?お前の時代からあった組織なのか?」


「フフフ」


 私とシズカさんの会話を聞いて西岡が不気味に微笑む。


「さて、本当はあなた達の事は最初、見逃すつもりだったのですよ。私の様に元の世界に肉体を残し脳神経パターンと遺伝子情報のみを送り込んでいるわけではありませんからね。あなた達が元の世界へ帰還できる可能性は0に近い。私はこのブラック・コアの肉体が上位次元の中を移動できるシェルターになる。ゲートまで持つかどうかは賭けですがね。こちらの記憶を眠りについてる元の脳に焼き込めば私という存在の連続性は保たれる」


「べらべらといろいろ喋るじゃないか」


「無知な人に色々と種明かしをしてマウントを取るのはすごく楽しいじゃああないですか。驚愕の表情など最高でえええす」


「クソ趣味が悪いな」


「はははは、しかぁーし!!タケルさん。あなたは『彼女』の知り合いですし、シズカさんもエリカさんもこの場所にいることにはどこか作為的なものを感じるのでええええすよ。不確定要素は摘んでおいたほうがいい。それではサヨナラです」


 私は咄嗟にエリカさんとシズカさんを突き飛ばした。それと同時にブラック・コアのビームが私の下半身を消し炭に変えた。


「「!!!!!!!」」


 エリカさんと、シズカさんが何か叫んでいる。

 しかしすぐに私の精神は闇に沈んでいった。




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