表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宇宙開拓記 ~人類は逞しい  作者: 杠煬
第三章 スローライフも悪くない

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

28/60

塩ジャケ

いつも、お読み頂き有り難うございます。

カタカタカタカタ.....


あ、これ、端末のキーボードを叩く音です。

只今、レポートを作成しております。


この間、ふと思い付いたことが、現実に可能なのかどうか気になりまして。

ただ、検証するにはその道の専門家でないとムリなんですよ。


だから今、プレゼン用のレポートを作成している、というわけなんです。


..................................................



事の起こりは、先日、塩ジャケを作ろうとした時なんです。


お塩があまり残ってなかったものですから、元素変換装置で作ろうと思ったのですよ。

ええそうです、お塩を。


お水をセットして、元素変換装置を作動させます。

お水がコポコポと吸い込まれて、しばらくすると、サラサラっとお塩が出てきます。


ちなみに、お酢だって作れますよ。

ホント、便利。


残念ながら、お味噌やお醤油は出来ません。

理屈はよく分かりませんが、構造が複雑なものはまだ作れないんだそうです。

なので、地球からの定期便に頼るしかないのです。


話がそれましたね。


で、シャケの切り身に塩を揉みこんだのです。

しばらく置いておいたら、余分な水分が出てきましてね。

それを見ていたら.....


あれ???


ってなったんです。


つまりですね。


お水でお塩を作ります。

そのお塩をシャケの切り身に揉み込みます。

お水が出てきます。


じゃあですよ、シャケに含まれている水分をですね、最初っからお塩に変えてしまえばいいんじゃないですか?


考え方、おかしいですかね?


ええ、生き物には元素変換装置の出すブワワってのが(物質変換波って言うらしいです)効かないのは知っています。

でも、切り身のシャケは、もうお亡くなりになっているわけですし(言い方.....)、何とかなるんじゃないか、と。


まあ、そのあたりをご検討いただきたい、という旨をレポートにまとめているわけなんです。

上手くいくといいですね。


.........................................................


で、それが先月のことです。


いやあ速いですね。

もう、お返事が来ましたよ。

塩ジャケを作るための、元素変換装置に組み込む新しいプログラムが届きました。


火星にもSEの方はいらっしゃいますが、私と同様のんびり屋さんですから、お願いしたら何年かかるか分からないです。

やっぱり地球の方達は、仕事が速いですね。


あ、いや、別に急いでいたわけじゃないですよ。

何かアイデアがあれば、その都度、地球へ依頼することになっているだけですので。


まあ、お味噌とお醤油と生卵は、一日でも早く豊富に使えるようになって欲しいですけれど。


で、今は職場に来ております。

今回は、特殊なプログラムを使いますので、個人用の元素変換装置ではなく、職場にある少し大きくてツマミのたくさんある(表現が幼稚ですみません)専門家用のそれを使うのです。

今日お休みだった皆さんも含めて、このエリアの人がみんな来られてます。

皆さん、ご興味がおありのようで。


「それでは始めます。」

「よろしくお願いしますね。」

間違いがあるといけませんので、実際の作業は、エンジニア資格を持つ方にお願いしております。

もし、万一、壊したりしたら始末書ものですし。


お魚の切り身(この間のシャケはもう食べてしまいましたので、新しいシャケです)を数切れセットします。

そこへ、ブワワっと物質変換波を当てます。


おおお。

シャケの表面がうっすらと白くなってきました。

表面に滲んでいた水気がお塩に変わったのですね。

中身もでしょうか?


「まずは、これぐらいでいいでしょう。」

全部の水分をお塩に変えてしまいますと、とても食べられたものじゃないでしょうから、塩蔵が可能なぐらいの濃さにしてもらいます。


まあ、それでもかなり塩っぱいでしょうけれど。

皆でそれを、しげしげと見つめます。


「水分がまだ残っているからか、そんなに乾いてはいないね。柔らかそうだ。」

「見た目はちょっと、スモークドサーモンっぽさもあるかな?」

「塩っぱそうだ、でも旨そうだ。」

「味はどうかな?」


それでは、事務所の給湯室で焼いてみましょう。

香ばしい、いい匂いがしますね。

表面に塩が吹いて、あああ、唾が湧いてきます。


皆で炊飯器を持ち寄って、白ご飯もたくさん炊きました。

それでは、頂いてみましょうか。


気に入って頂けましたら、ブクマ登録、ご評価、ご感想など頂けますと大変励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ