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芝を刈るなら根元まで

作者: 白告 枢

「声劇台本」兼「会話小説」です。


【台本の利用について】

収益化(後述)及び【禁足事項】に抵触しない限りはご自由にお使いください。

また、上演時には台本URLの記載を必ずお願いします。


【禁則事項】

・内容の過度な変更

・世界観を崩壊させるようなアドリブ

・この台本を利用しての誹謗中傷・他者への迷惑行為

・飲酒上演

・自作発言及び無断転載


また、上演時の台本使用連絡はどちらでも構いませんが、収益化(広告、投げ銭、換金可能な課金アイテム含む)、動画の作成、教材での使用、ツイキャスなどの放送録画(アーカイブ)を残す場合は、お手数ですがTwitterアカウント【@kkk_night】までご一報下さい。



私個人の規約は以上です。では、ごゆっくりお楽しみください。



追記:SEの有無は任せます。また、口調が男っぽいですが、性別によって変更されても問題ないです。


上演目安時間

~15分



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芝刈(シバカリ):不問

芝刈り機。なぜか喋る。口が悪い。AIは搭載されてない。高校の備品。自走式


鮎川(アユカワ):不問

人間。高校生。ボランティア部部長。芝刈り代行を勝手に承諾した。突拍子もないことをするわりに常識人。ツッコミ役。部員は言うことを聞いてくれない。


佐原(サハラ):不問

人間。高校生。ボランティア部。寝坊助でどこでも寝る。立ったまま寝ることもある。


黒田(クロダ):不問

人間。高校生。ボランティア部。別名が腹黒田。佐原大好きで、佐原のことになると途端に思考能力が大幅に落ちる。ツッコミ役、たぶん。



配役表


芝刈:

鮎川:

佐原:

黒田:



鮎川「さて、今日みんなに集まってもらったのは他でもない」


黒田「みんなって……三人しかいないのに?」


鮎川「仕方ないじゃん。みんな幽霊部員だし…」


佐原「ぐぅ…」


鮎川「こらー!佐原ー!寝るなー!」


黒田「ほら佐原、ポンコ……鮎川部長がなんか話すから起きて」


鮎川「今ポンコツって言わなかった!?」


黒田「全部言ってないからセーフ」


鮎川「四文字中三文字言ってたらアウトだよ!!」


佐原「眠いのに……。部長ぜっころ…」


鮎川「怖いよ!!」


黒田「で、何しに集めたのさ?」


鮎川「よくぞ聞いてくれた!!」


佐原「あ、面倒なやつだこれ……」


鮎川「みんなで芝刈るぞ!」


黒田「はい?」


鮎川「おー、よくぞ了承してくれた!」


黒田「了承じゃない。聞き返してんの」


鮎川「え、なんで?」


黒田「なんで?は、こっちのセリフだっての!よくそんな面倒ごと引き受けたなこのあんぽんたん(・・・・・・)!」


鮎川「あんぽ……ええい!つべこべ言わずに手伝えって!焼肉があるんだから!!」


佐原「焼き…肉!!」


黒田「え、佐原?まさかとは思うが…この話乗る気じゃないよな?」


佐原「くろ、焼肉が食べたい!」


黒田「はうあっ!!」


鮎川「はっはーん、なるほどね。ほれ佐原、もうひと押しもうひと押し♪」


佐原「何言ってんの?」


鮎川「まぁいいから、ほら」


黒田「佐原、ほら、そのー…えっと…そう、あれだ!眠いだろ?帰ってふっかふかの布団で昼寝しよう。な?」


鮎川「はっはーん。なるほどなるほど。お前らそういう仲だったのかー」


黒田「いい加減にしろよポンコツ!」


鮎川「あ!今ポンコツって言った!!」


黒田「本当のことを言ってなにが悪い!」


鮎川「うぉいゴルァ!!腹黒田ァアア!!おかしいダルォガァ!!」


黒田「言ったなこの野郎!!絶対許さねえかんな!!」


佐原「まぁまぁ、落ち着きなって」


鮎川「佐原……」


黒田「ぐぬぬ……」


佐原「ねえ、部長。焼肉食べたい」


鮎川「っしゃ!!勝ちぃ!!」


黒田「うそん……佐原の裏切り者ぉ……」


佐原「黒田も焼肉行こっ!!」


黒田「さはらぁ…」


芝刈「ぶーんぶんぶーん!!」


鮎川「黒田、お前なんか言った?」


黒田「なんも言ってない」


鮎川「じゃあ、佐原?」


黒田「佐原な訳ないだろ!!馬鹿か!!」


芝刈「ぶるるん!!ぶるるん!!ぶーんぶーん!!どっどっどっどっぶーーん!!」


鮎川「あーっ!!うるさい!!なにこれめっちゃうるさい!!」


佐原「廊下じゃない?このうるさいの」


黒田「ちょっと見てみるわ」


SE:扉を開ける音


芝刈「いぇーーい!!ひゅーひゅー!!どっどっどっどどーーーん!!!」


SE:扉を閉める音


鮎川「どーだ?くろろん」


黒田「なにも……見なかった……。なにも」


鮎川「変な奴だな?代わりに見るからそこどいて」


黒田「あ、ちょっ……見ないほうが……」


鮎川「はぁ?何言ってんだか」


SE:扉を開ける音


芝刈「いえええええいいいい!!ご機嫌うるわしゅ―――る!!!」


SE:扉を閉める音


鮎川「なに、あれ」


黒田「たぶん、芝刈り機?」


鮎川「あれが?」


黒田「たぶん」


佐原「ふたりだけなんかずるい!」


鮎川「あーバカ!!開けるんじゃない!!」


黒田「ポンコツのくせに誰のことをバカって言ってんだ?」


鮎川「今そういうのいいから!」


黒田「言えやこのすっとこどっこいが!!!」


鮎川「あーもう、腹黒田めんどいな!!」


芝刈「へいへいへえええええええい!!!扉の隙間から華麗にとびこみきめちゃいましたあああん!!!」


鮎川「なんで……まさか佐原!」


佐原「あ、あけちゃた」


鮎川「このお馬鹿!!」


佐原「ゆ、許してほしいなー」


鮎川「許すわけn(割り込み)黒田「許す!もうめっちゃ許す!!」


鮎川「ちょ、黒田邪魔すんな」


佐原「わーい!黒田やっさし~」


芝刈「ぶるるんるーーん」


鮎川「だめだこりゃ」


芝刈「大変そっすなあ」


鮎川「もう疲れt……今誰がしゃべった?」


芝刈「ぶるーん」


鮎川「これ…じゃないな。うん」


佐原「なんか眠くなってきた…」


黒田「じゃあ帰る?一緒に帰っちゃう?」


鮎川「おいそこ、帰ろうとしてんじゃないよ」


黒田(舌打ち)


鮎川「まったくもう……。で、この薄汚い機械はなんだろ?」


芝刈「薄汚いとは失礼な!」


鮎川「うぉ、しゃべった!」


芝刈「そりゃしゃべるよ。芝刈り機だもん」


鮎川「え、これが?」


芝刈「これとは心外だな!」


鮎川「やっぱ疲れてんのかな…。こんな薄汚い機械がしゃべるわけないもんな。あと古そうだし」


芝刈「古そう…だと…!?」


佐原「部長なに独り芝居してるの~?って、なにこの変なオブジェ」


芝刈「オブジェ!!!?」


黒田「あれ、さっき廊下で騒いでた芝刈り機じゃん」


芝刈「芝刈り機ぃ!!?」


鮎川「いや、それはあってるでしょ」


芝刈「あっ、そうだ。正解だった!」


鮎川「おいおい…いいのかそれで」


佐原「ねーねーくろろー、なんで部長は独り芝居してるの~?」


黒田「佐原、それはとても簡単な話だよ」


佐原「そうなの?」


黒田「部長はポンコツだから独りが寂しくてな…」


佐原「部長可哀想…」


黒田「だーかーらー、こんな危ない人はほっといて一緒に帰りましょうねー」


芝刈「部長とやらの悪口はそこまでだぶおおおおおおん」


佐原「部長…そんな独り芝居で復讐まで…」


鮎川「いや佐原、これ一人芝居じゃなくてだな…」


佐原「そうなの?」


鮎川「そうだよ。実際にこいつがしゃべってんのな」


芝刈「ご紹介にあずかりましたのはーー!!なぜかしゃべるAI未搭載の超高性能最新型芝刈り機!!SBKR-001怪!明るく元気だからムードメーカーになること間違いなしだぞ☆」


黒田「人工知能搭載の芝刈り機か。しかも自走式とは珍しいな。てか、スピーカーどこだ?」


芝刈「ないよ?」


黒田「は?」


芝刈「てか、人工知能ってなに?」


黒田「はぁ?」


芝刈「だってぇ~、しばっち永遠の十七歳だしぃ?そんな新しい言葉とかわかんな~い」


黒田「でもさっき最新型って…というか、芝刈り機で十七年ものとかとっくに寿命だろ」


芝刈「まだまだカチカチの現役ですぅ~!」


鮎川「カチカチの現役ってなんだよ…」


佐原「ねー、思いついたんだけどさー」


鮎川「なにを?」


佐原「これに芝刈り任せたら仕事せずに焼肉食べれるのでは?」


鮎川「お前天才か」


黒田「当り前よ!何を隠そう佐原だぞ!!」


佐原「黒田ちょっと黙って」


黒田「しょぼん……」


芝刈「ところで、話は全部聞いてるぜ!」


佐原「誰から?」


芝刈「田中先生」


佐原「田中?数学の?」


鮎川「用務員の先生だよ」


佐原「ああ、あのおじいちゃんか!」


芝刈「え、まさかの今知った感じ?」


黒田「そういえば聞いてなかったわ」


鮎川「そういや言ってなかったわ」


芝刈「なにゆえ!?」


鮎川「聞かれなかったし?」


佐原「焼肉に釣られた」


黒田「佐原が可愛いかった」


芝刈「芝の前にあんたらの頭刈るぞ」


鮎川「田中のじいちゃんが言ってた助っ人ってこれかぁ…」


芝刈「何そのあからさまな溜息!?」


佐原「てか、人じゃないよね」


黒田「機械だもんな」


芝刈「なんか冷たい!!オーバーヒートまだしてないよ!!」


鮎川「でも、あの人これと仕事してたのか…。独り言多いからボケてるのかと思ってたわ」


芝刈「あ、田中先生の悪口を独断で判定して、焼肉取り消しにしていいって許可あったの忘れてたー(棒読み)」


鮎川「すごいよな!一人と一機で校内の芝全部整えてるもんな!ほんとすごいっす。マジ頭上がらないっす!」


佐原「うわ…急に媚び始めた」


黒田「品性を疑う…」


芝刈「ないわー」


鮎川「なんで集中砲火なんだよ!」


芝刈「そんなことは隅のごみ箱にダンクして」


鮎川「ダンク!?」


芝刈(舌打ち)


鮎川「ひぇっ」


芝刈「そろそろ手入れに出かけないと下校時間になるよ?」


黒田「確かに、あと一時間しかないぞ」


佐原「このままだと焼肉食べれないの?」


黒田「いや、今からでもやれば間に合うはずだが…」


鮎川「みんな冷たい…悲しい…」


芝刈「今日はどの程度食べれっかなー」


黒田「戦力外はごみ箱に入れとくか?」


鮎川「ひどい!!」


黒田「自覚あったのか。すごいな」


佐原「ねーねー、ぶちょーの奢りで行けばいいんじゃない?」


黒田「それ名案だな!」


鮎川「名案じゃねえ!!いい加減にしろ!」


芝刈「そうこうしているうちにも時間は過ぎていくのであった」


鮎川「そんなことになってたまるか!早いところ頼まれごと終わらせるぞ」


黒田・佐原「うーい」



芝刈「おおよそ三十分経過~」



鮎川「終わんねええええ!!!どんだけあんだよ!!」


佐原「もう…だめ…」


黒田「佐原!死ぬな!!」


佐原「むきゅー…がくり」


黒田「佐原あああああ!!!」


芝刈「やほー、どんなかんじー?って、全然終わってないじゃん」


鮎川「なんで本職がサボってんだよ!」


芝刈「なあんのことでしょう?」


鮎川「お前芝刈り機だろ!」


芝刈「あれ?自己紹介しなかった?」


鮎川「いや、したけど」


芝刈「じゃあ改めて~」


鮎川「しなくていい!しなくていい!!」


芝刈「えー、残念だしば~」


鮎川「思い出したかのように要らんキャラ付けをするな!」


黒田「おーい、そっち終わったかー?」


鮎川「まだー。全然終わらん」


芝刈「あと十分で下校時間ですしば~」


佐原「うへぇ…もうそんな時間なの…」


黒田「このままだと終われそうにないな。先生に言いに行くか?」


鮎川「それがいいかもなぁ…焼肉は諦めるか」


芝刈「そこであきらめるなよそこで!!!」


黒田「なんだこいつ…」


芝刈「もっと、熱くなれよおおおお!!!」


鮎川「何言って…って、熱っ!」


黒田「オーバーヒートしてんのかこれ…」


芝刈「うおおおおお!!なんかみなぎってきたあああああああ!!!!!」


鮎川「佐原、水だ!バケツでも何でもいいからこいつに水かけるぞ!!」


佐原「もう一歩も動けない…」


鮎川「佐原!?え、今そんなこと言ってる場合じゃないぞ!!」


芝刈「もう誰にも止められないぜえええ!!!ぶるるるるるるるっるるーーーん!!」


黒田「佐原ああああああああああああ!!!!!!」


芝刈「ふいー、これで芝は全部終わった!さすがしばっち‼てんっさい!!」


佐原「おおう…生きてた…」


鮎川「いったい何が…」


芝刈「あんまりにも終わりそうになかったから全力出した!」


黒田「じゃあ最初からそれでやってくれよ…」


芝刈「でも、これは回路への負担が激しくて、生涯に一度きりの大技なんだ…」


鮎川「何で今それ言った…」


芝刈「本当は全然平気なんだけど、なんとなく感動的な別れにしたくて」


鮎川「いや正直か」


黒田「で、見事に全部終わったしこれで焼き肉いけるな」


佐原「疲れたー。おうちかえりたいー」


鮎川「だそうだが?」


黒田「帰るか」


鮎川「そうするか」


芝刈「ぶるるる…ぷすす…」


佐原「ねーねー二人ともちょっとこっちきてー」


黒田「どうしたー?」


佐原「動かなくなった」


鮎川「は?」


芝刈「しーーん」


佐原「ほらね?」


芝刈「しーん」


鮎川「こいつさっきから効果音自分で言ってないか?」


芝刈「……し、しーん」


黒田「言ってるね」


芝刈「逃げるが勝ちよ!!どぅるるるるるるるるるるるるん!!」


鮎川「………………帰るか」


佐原「さんせー」


黒田「異議なし」


鮎川「帰りにどっかよっていくか?」


佐原「じゃあ、ぶちょーのお金で焼き肉」


黒田「異議なし」


鮎川「それはさすがに無理だわー」


佐原「やきにくっ♪やきにくっ♪ぶちょーのお金でやっきにくっ♪」


黒田「ほらー、急げよー」


鮎川「ちょ、三円でどうやって奢れってんだよー!!」


佐原「皿洗い?」


黒田「だな」


鮎川「やめてえええええええ!!!!!」


芝刈「ちゃんちゃん♪」


この度は台本を開いていただきありがとうございました。割と全編勢いでごり押した感じはしますが、いかがでしたか?もし何かあれば上記Twitterにご連絡ください。感想等もお待ちしております。

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