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悪魔喰らいし、呪死の館....,  作者: 今宵の夕方
8/10

8story 怨み

大正1年 4月1日......今から、約100年ほど昔、

高浜 真之介という若者がいたそうだ。

彼は〇〇県の阿賀野村で嫁のひな子と一緒に暮らしていた。なお、子供はいないが、村の人口が6人だった事もあって、家族のように接してくれたので、別に子供はいらないと思っていた。

そして、

その男は、ある日の朝、隣町へ薪を売りに行くこととなった。

『ひな子、今から行って来るよ。』

『いってらっしゃい、あなた。』

『頑張ってくる。』

彼は家を出た。隣の家の前を掃除しているおばちゃんに会釈して、隣町へと向かった。

『あら、真ちゃん、隣町へ薪を売りに行くの?頑張ってらっしゃいね。』



時間が経ち、夕方。

もうそろそろ、暗くなる一歩手前でやっと、村に着いた。今日は100銭も売れた事を早く、ひな子に伝えたい気持ちを胸に家に入った。そこには、無残な姿となったひな子の姿が....

『ひな子!!お前..どうしたんだ?』

返事がない。

俺は、家を出て、隣の家のおばちゃんの様子を見に行った。ダメだった。隣のおばちゃんを含め、村のみんながひな子と同じ死に方、俺はなぜだか冷静になった。ひな子を誰よりも愛してたのに、おばちゃんたちを誰よりも尊敬してたのに。

俺は村の人々、5人の死体を一ヶ所に集めて、埋めた。

最後の1人、ひな子を埋めている最中に後ろから、視線を感じた。さっと、ひな子を埋めて、後ろを向いた。そこには、大きな館があった...

大きな扉をおそるおそる、開けてみると、大きな広間だった。そして、彼は広間の大階段の横に置いてある猿の置物を持つ。そうすると、俺の中に何かが.....いや、村のみんなの記憶が流れてくるのを感じた。


そこで、俺の記憶は無くなった。

多分、俺は........死んだのだろう。

大正5年 1月4日 此れを記す.......

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― 新着の感想 ―
[一言] はじめまして。 大正時代&ホラーということで、興味を持ちました。 この時代って、西洋技術が普及しながらも村々の信仰も残るというような不思議な時代なんですよね。だからこそ創作も自由度があって…
2020/01/26 16:15 退会済み
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