第5話 いざ、転移門の中へ...って、ちょっと待ちたまえ
携帯を没収されました。
なので更新が遅れました...(こんな小説を待ってくれてる人なんているのだろうか)
よろしくお願いします...!
「んで、俺は何をすればいいわけ?」
『──は?』
は?って何?
え?もしかして知らんとあかんの?
まじで?
俺何していけばいいんだよマジで...
「おいおい嘘だろぉ教えてくれよ......」
『ご、ごめん...。
でも、ちゃんと創造神様から伝言は頂いてるから。』
「伝言?」
強く生きろよ、とかそんな感じかな?
うーむ、まあ前向きなものを期待するよ。
曲がりなりにも神様の言葉なんだし、真っ当なものだと信じたい。
っていうか、神様なんだから真っ当であってほしい。
なのだが、紗苗が開いた唇から発せられたのは───
『「やーやー。元気かい?
ま、と言っても僕とあったことも話したこともないんだから元気もくそもないか。あはは。
ま、僕としては、あのいろんな滅亡の縁に瀕しちゃった国をどうにか、どーにかいい方向に持っていってくれればそれでいい。だから、たまに神界からの介入をするがそれは御容赦願いたいね。
じゃ、ま、闇の炎に抱かれて消されないように頑張ー!」』
......
俺はしばらく呆然としていた。
い、今のが創造神だって?
例え神の息子だったとしてもあんなこと言わねぇんじゃねーの?
ちょ、落ち着こう。
あれは......多分、多分だけど偽物だろ。
じゃなきゃ、あれがこの世界を作ったってことになるわけで──
『葉月、今の間違いなく現代の、初代創造神アステリオス様のお言葉だから』
「アステリオスって、名前だけは大層イケてるんだな...」
『お兄ちゃん!』
「はいはい、悪かったよ。どんなやつだろうと、お前の勤務先を悪くいうのはいけないもんな.........って、いまお兄ちゃんって言わなかったか?」
さっきお兄ちゃんって言っちゃダメらしい的な事言ってたんだよね?
だから俺もお前のことを紗苗って呼んでるわけで...
それを自ら忘れて破り捨てるとかまじ神かよ。
あ、神界で3番目なら同じようなもんか。
『え?......あ.........。
...ま、まあ気にしない!別にいいじゃないそれくらい!葉月って言うの慣れないの!』
「お、おう理解」
そんな結構どうでもいいグダグダな会話を終えて、俺はふと疑問を浮かび上げる。
「あのさ、あの隕石、お前が作ったもんなの?」
『そう。お兄ちゃんを試験するために、仮で幻想世界を作った』
やることやることが凄すぎて何も言えないくらいだが...、ま、これだけは言っておかないといけないだろう。
「お前さぁ......隕石見たことないだろ?」
『な、無いけど...なんで?
完璧だったんだし別に良くない?』
「完璧じゃねーし良くねーよ!普通、隕石ってのは例えば数センチの隕石でも数キロメートル吹き飛ばしてクレーター作るくらいの威力あるんですよ分かります!?」
『えっ?えっ?え......ぅ......』
少し怯み目を潤ませて言い合いが劣勢になってきた妹を無視して、俺は怒涛の勢いのまま意見を言い続ける。
「それなのに、あれはどういう事だ!?
半径20メートル位はあったのに、全然威力としては大したことなかったよな!?
もしかして、俺と専門家さん達と隕石に喧嘩でも売ろうと思ったわけ!?ねぇ!?」
『ぅ、ぅえぇ.........。
知らないよ.........そんなの......』
「──じゃあ、覚えろよ」
『...え?』
「──俺が国救って、ここにまた戻ってくるときがあったら、あったらの話だけど、その時までにしっかりと隕石について学べ」
『...はい』
「声が小さぁい!」
『...は、はぁい!!』
「ならば良し、赦してやろう」
『あ、ありがとうごらいまふ』
俺は、妹を論破して隕石について勉強させると誓わせ、謎のお礼(最後噛んでた)を言わせて満足する。
「じゃ、今度こそ本当に行ってくるかな」
『うん。行ってらっしゃい、お兄ちゃん』
ぐはっ。
俺は転移直前にして死んだ。
今までは妹って言う固定概念が紗苗に対してあった。
だが、俺はついさっきこいつがもんのすごく地位の高い神界の人間だったってことを知ったのだ。
多分それが原因だが、この謎の真白空間に来てからこいつの仕草がいちいち気になって仕方がなかった。
ちょっと頬を赤らめて恥じらったり、今みたいに天使のような笑顔で俺を見送ってくれたり。
もう、ダメだ。
こんな美少女にこんな感情を抱くとは、俺もラノベ主人公行けるんじゃないだろうか?
なんて、嘘です。
いや、美少女に恋愛感情抱くくらい、誰だってするっつーの。
だからオタクのあいだには「推し」があるわけで。
ま、こうやって笑顔に撃沈してさっき展開された転移門の目の前で悶えてるようじゃ、ラノベ主人公なんて到底無理だろうがな。
待ってろよ、紗苗。
お前に......何れ神罰が下るだろう。
それも、特大のが、だ。
覚悟しておけよ......。
それを心の中で紗苗に伝えて、俺はゆっくりと立ち上がる。
『お兄ちゃん、大丈夫?』
「あ、あぁ大丈夫だ。
気にするな。
改めて、行ってきます」
『行ってらっしゃい。──絶対、生きて戻ってくること』
分かってますよ。
俺は、この国を救わねばならないのだから。
ちゃちゃっと救って、お前の元に帰ってくるよ。
あ、勿論呼吸もして、臓器も動いている状態で、ね。
誓いを立てて、雲(?)の隙間から見える国を一瞥してから、俺は転移門に目を向ける。
もう、振り返らない。
さっき、別れの挨拶はしっかりとした。
だから、次に会うその時まで、俺はもう妹の顔は見ない。
いや、見たら心臓がやばいっていう理由もあるんだけど、まあそこはご愁傷さまということで。
じゃあな、紗苗。
また、逢う日まで。
覚悟を決めて、俺は門の扉を開く。
俺の体が勝手に向こう側に渡っていく。
向こう側と言っても、別に光り輝いてる謎の空間だけなんだけどね。
多分、門と門の間の亜空間、的な感じじゃないだろうか。
そうして、俺が扉を渡りきり、ゆっくりと閉まっていく門を背に妹が一言。
『───あ、人間には設定してあるけど、性別までは固定できないから女になっても文句は言わないでね』
──は?
俺は思わず振り返る。
だが、もう既に門は閉まっていた。
お、おいぃぃぃぃぃぃ!!!
妹さんよォ、これはどういうことだァァァ!!
最後に爆弾落とすんじゃねぇぇぇ!!!
これ絶対、女になるフラグだ。
うん、間違いない。
俺はそう確信しながら、一歩一歩、暖かな光の中を進んでいった。