「エアリアの罪」エアリア視点
私には罪がある。
「お助けを! ぎゃああああ!」
私は子供の頃から殺し屋としてそういう施設に育てられ、殺しの手ほどきを受けてきた。
そして、私は優秀だったため、幼い頃から依頼で殺しを始めることになった。
殺したのは悪人から一般的な善良市民様々。
その時はまだ罪の意識が芽生えなかった。
ある時、私はいつも通り依頼で殺しを始めようとした。
ターゲットはランカーエースの騎士。手強い相手だが、私も優秀な殺し屋。
その依頼を受ける。
彼が歩いてる背後を狙い、剣を振り下ろす。
しかし、
彼はそれを後ろ姿のまま剣を抜き、私の剣の攻撃を防いだ。
「僕は簡単には殺せないよ」
彼は剣を振り払い、私の剣を弾く。
私はその勢いで尻餅をつく。
そして、その隙を見逃さず彼は私の顔に剣を突きつける。
「安心して、殺すつもりはないよ君は悪い子じゃないから」
いくら罪の意識はないとは言え、人を殺すことは悪いことだと知識では知っていた。
だから普通は私は悪人としてこの騎士に殺されてもおかしくないわけだ。
だが、
「だが、君はたくさんの人を殺した。そういう目をしている」
彼はそう言った。
「…………」
「君は悪い子じゃない。だが人を殺すのは悪いことだ」
「…………」
「でも罪は償うことができる」
ここで初めて罪という言葉を聞いた。
そうか、私がしてきたこと、それは罪か。
「これを渡そう」
彼はもう一つの腰に差した剣を私に差し出した。
敵である私にこんなことをしていいのだろうか?
「これは真理の剣と言って、善いものは斬れない剣なんだ」
真理の……剣……。
「だからこれからはこの剣で本当の悪人を斬り、守るべき人を守る」
「…………」
「そういう生き方を君にはしてほしいかな」
彼はそういうとその剣を私に渡し、
「僕はそろそろ行くよ。君には期待している。では」
といい立ち去った。
罪。罪。罪。
悪人はまだいい。だが、私は善人も殺してきた。
真理の剣を握った途端、そういう身震いを感じた。
私はこれから罪を償わないといけない。
その後は、殺しをやめ、旅に出ることにした。
私の罪の償いの旅が始まる。