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「アルの決意」
「エアリアさん!」
エアリアが足を止めて振り返る。
「何だ?」
「僕エアリアさんを守れるようになりたいです」
エアリアは表情を変えずに
「私は守られなくても平気だ。自分で自分を守れるのだからな」
と言った。
「それでもです!」
「それでも?」
「もしかしたらエアリアさんがピンチの時が来るかもしれない」
「ほう」
「その時に助けられるようになりたいんです」
「その時が来るとは思えないが」
「それでもお願いします。僕がエアリアさんを守れるように稽古をつけてください!」
「そこまで言うなら構わんが」
「よし!」
俺はガッツポーズをした。
「だが、お前が強くなるか怪しいな。まず軽い稽古にも耐えられるかどうか」
酷い言われようだ。
だが、
「強くなれるよう意地でも頑張ります」
と僕は言った。
「分かった。これから特訓だな」
「はい!」
僕の決意表明は完了だ。