表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

1. 最初の出会い

 僕と彼女の出会いは突然だった。


 衝撃的だった。


 そして、一目惚れだった。








 僕はアルベール・ベルリオーズ。下級貴族の家に生まれて過不足ない暮らしをしてきた。

 小さい頃は平凡でまた内気な性格だったせいもあり友達少なかった。

 でもこのころから国で三番目には入る剣の達人であり、僕の父であったオーバンの指南のおかげもあり13歳で国の騎士団に入団して、15歳で剣が国内で一番になった。そして今年、18歳で魔法も一番になり国内最強となった。一週間ほど前それで国王から名誉を称えられ賞をいただいた。そしてその時一緒に昇格し、軍団を率いれるほどの階級になった。




 5日前、農村地帯でドラゴンが突如出現し、その日暴れ住民の9割が殺されたという情報が入ってきた。そしてそのドラゴンは今だ近くの山にいるということだった。

 最初それを聞いたときは耳を疑ったよ。なにせドラゴンなんて本でしか見たことがないい。


 しかしその農村地帯は王城からも近く、ドラゴンでなかったとしてもそれだけ力のある動物がいるのは危険であるためすぐに討伐の準備がされた。

 

 そして昨日、昇格して早々僕は軍を率いてドラゴンのもとへ出発した。


 今回の出兵には騎士団のなかでも特に優れたものを集めた20人ほどの精鋭部隊と遠距離から攻撃できる魔道部隊5000人がいる。

 作戦は単純で最初に魔道部隊に魔法攻撃を一斉にしてもらいそのあと僕たち精鋭部隊が接近して倒す。 大勢で攻撃しないのはドラゴンの全長は12mなため逆に大勢だと動けるペースも狭くなってブレスの餌食になるからだ。

 しかし、相手は魔物の中でも最強クラスのドラゴン。しかも戦ったことのない未知の敵だ。油断はできない。でも精鋭中の精鋭が20人もいれば倒せるだろう、そのときはそう思っていた。

 だが現実はもっと残酷だった。


 森の近くまで来たときにはもう真夜中だった。

 そのため攻撃は次の日になった。


 そして今日がきた。


 最初の魔道部隊の攻撃まではよかった。しかし精鋭部隊が接近攻撃をしかけようとしたときブレスにより一瞬にして10名がやられた。恐怖が残った人たちを襲った。しかし死んだ者の命を無駄にするわけにはいかない。一瞬怯んだが僕らは再び攻撃をしかけた。


「なんで……。」


 ドラゴンは僕たちを無視し、すでに攻撃をやめた魔道部隊の方へ飛び立った。そして虐殺が始まった。

魔道部隊の者もきっちり訓練された騎士たちだ。しかしドラゴンは彼らをいとも簡単に殺していった。

 一人、一人、また一人……。




 ドラゴンが戻ってきた。だが皆動けなかった。怖いからか?いや、ちがう。皆の心には絶望しかなかった。


「皆!目を覚ませ!僕らは騎士団の中から選び抜かれた精鋭中の精鋭だろ?僕たちなら勝てる!」


 僕の声で皆正気にもどる。


「ここから王城までは近い!つまりここで倒せなかったら城下町の何万もの国民が死ぬことになる!絶対にあきらめるな!なんとしても倒して帰るぞ!」


 だが、誰も帰れそうもない。また一瞬にして7人がやられる。


 そして、僕だけになる。


「くっ、ここまでか…。」


 ドラゴンが口を開けブレスを放とうとする。しかし一瞬にしてドラゴンは真っ二つになる。


 理解ができなくて困惑した。

 そこで、ドラゴンが真っ二つになった先に誰か立っていることに気が付いた。


 そう、これが僕と彼女の最初の出会いだった。


読んでくださった方ありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ