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第5話 ダンジョンとは

 ダンジョンの中を探索中にオルコスはある疑問を松明を持つレルンに聞く。

 「ダンジョンって建造物っぽいし罠もありそうなんですが、鍵師はいないんですね?」

 「ああ、ダンジョンにもよるんだがね。こうやって魔物が溢れてる場合は魔物が罠を踏みまくってるから基本的に気にしなくて良いのさ」


 「そうなんですね.....こんな森にあると大変ですよね...」

 「逆だね。町や村にダンジョンが現れると近隣住民が住む場所を失う。発見は遅れることはあっても被害が出にくいしね」

 「そうなんですね....」

 

 「お! 宝箱ちゃんじゃーん!」

 フォニャンは通路の奥にある宝箱を見て駆け足で走る。


 

 

 ダンジョンと言えばやはりフェルスを思い出す。鍵師だったからすごく詳しくて....確か宝箱って.....

 

 *****


 「これ......罠だね」

 「わかるの? 違いとか」

 フェルスは宝箱を無視して歩き、一行もそれについていく。

 「...宝箱って何だと思う? オルコス」

 「えっと....え? お宝でしょ」

 オルコスは話が読めずに思うように言ってみるとフェルスはため息を吐く。

 「もっと根本的な話。何で魔王のせいで生まれるダンジョンにお宝まで現れるのか」

 「えっと......ん....確かに....魔王にとっては要らないものだから....とか...?」


 「不正解。理由はいくつかあって、一つは人間を誘き寄せるため」

 「人間を...?」

 「ダンジョンなんてわざわざ攻略しなくても、地下空間なんだから崩壊させることができる。でもその中に貴重なものもあるとしたら...?」

 「わざわざ入って....攻略しようとするね....」

 

 「そして...もう一つは連携を取らせないため、人間ってのは欲深いからね、宝石を見つけて独り占めしようとしたり、できれば大勢で分けたくはない。そうなると必然的に少数で攻略して分けるようになるんだよ」

 「そっか...騎士がわざわざ編成をしないのって...」

 「攻略できないってのもあるけど、大人数だと必ず欲のために動く人が出るし、そうなると連携も何もないからね。さらに言えばダンジョンで人が死ぬとそれが養分になってしまう。だから少数精鋭で攻略するようになっているんだ...」

 オルコスが話に感心してると、フェルスは続ける。

 「あとは勿論、宝と罠が混在すれば人間を殺しやすくなるからね.....宝っていうのは私たちのために置いてるわけじゃ決してないんだよ。まああくまで学会での結論としてはね...」




 フェルスは物静かに見えて結構話す子だった。話す時はすごくよく喋るしその時は心なしか楽しそうにも見えた。勿論、表情に違いがあったわけではないので、あくまで体感だが....




 「フォニャン! 開ける前に確認しなさい!」

 「....はぁーい...」

 フォニャンは天井や床、宝箱自体をじっくり確認すると安全を確認して箱をゆっくり開けると、そこには大量の金貨が入っていた。

 「これはこれは〜、にゃはは〜」

 フォニャンは嬉しそうに金貨へ頬擦りするのを見てオルコスは周りを見る。


 まあ...見た感じ仕掛けはなかったし大丈夫だとは思ってたけど...やっぱドキドキするな....



 


 そうやってダンジョンを進んで攻略していくと、ついに最下層へと辿り着くのであった。



 「ここがおそらくボス部屋だな、全員準備ができたらルーキーにまず補助魔法を掛けてもらう」

 「わかりました」

 オルコスは了承すると、ヴォドスは皆に聞き、用意ができたのを確認すると指示する。

 「じゃあ全員に補助魔法を、何を使うかも教えてくれ、切れたら掛けるように立ち回るんだ」

 「わかりました。全員に身体強化、斧と剣に硬度強化、フォニャンさんには速度強化、レルンさんの弓には炎付与をしつつ、敵の属性に合わせて変えます」

 

 「よし、それじゃあいくぞ...!」


 そうして一向はボス部屋の大扉をゆっくりと開くのであった。

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