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第15話 「ざまぁみろ」

 「もお! なんでそんな殴り合いしちゃうんですか〜.....」

 ネアはオルコスとリアスに治療魔法をかけているとノーゲンは言う。

 「ま....これは漢にしか分からんのだなあ....? このぶつけ合いには、な?」

 「リアス。ほんとごめん....カッとなってつい....」

 オルコスはリアスにそう謝るがリアスはオルコスを見て言う。

 「ここまで殴り合ってまだ謝る気かよ....そもそも先に殴っちまったのは俺だ。てめえが謝る価値なんざねえ....」


 リアスの言葉にオルコスがどう反応すればいいのか迷ってるとフェルスが呟く。

 「今のは.....貴重なデレ部分......」

 「うっせえ黙れ!!」

 

 ニヤニヤとセクレはオルコスの隣に座るとリアスを指差して言う。

 「まあここはノーコメントにするのが大人の作法なのよ〜?」

 「あはは...そうだね...」


 「それとごめんなさい、あの時...無能なんて言葉を....」

 「いいんだよ、あれは俺を突き放すために言ったんでしょ? わかってるよ」


 オルコスはそう笑うがセクレは立ち上がると言う。

 「いい!? 謝るっていうのはたとえ相手が気にしてなさそうでも言うから筋になるのよ! 相手が気にしてないなら謝らなくていいってわけじゃないの」

 「....あはは...そうかもね...」

 「と言うわけでリアス? オルコスに謝って」

 

 「はあ!? なんで俺がッ......」

 突然矛先が向いたリアスは驚いて声を上げるがニヤニヤする3人と真っ直ぐな目をしたオルコスを前にして観念したかのように一息つくと、リアスは言う。


 「.......嘘をついて追放してすまなかった.........殴っちまったのも.......その........すまん.....」

 「いいんだよ、俺こそ迷惑ばかりでごめん....!」

 

 「謝れてえらいわね〜、オルコス、どうせなら言ってみたら? ほら、言うって決めてたんでしょ?」

 セクレはそう笑って言い、オルコスは微笑むとリアスに言う。

 「ああ...! ざまぁみろ!」

 リアスはその言葉を聞いた時、キョトンとする。そして一瞬だけど、確かに微笑んだ気がした。

 それは過去の呪縛から解放されたような、そんな安心した顔で。


 それを見た新しい勇者メンバーである魔法剣士のパリスはカッコイイポーズを取るとキメ顔で言う。

 「こうやって友情は育まれるのさ...⭐︎」

 


 「.....すごい個性的だね....新しい人....」

 「そうだな、いつもこうだ...」



 












 帰りの道でマルンはオルコスに声をかける。

 「本当にパーティに戻らなくても良かったの? ねえねえ」

 

 「うん、しょうがないよ。俺とリアスは相容れない性格だった。ただそれだけだよ」

 オルコスの言葉は寂しそうだった。追放されたあの時みたいに、だが、あの時よりずっと、心はすっきりとしていて、前を向いていた。

 オルコスは自身の顔を叩くと言う。

 「うだうだするのはこれでおしまい! まずは帰宅だ帰宅! 今日は祝杯の一個でもあげなきゃね!!」

 

 「そうだな! オルコスは奢ってくれねえのか?」

 「そうだ!! 無償なんだから奢れ奢れ!!」

 「あんまいじめてやるなって....オルコスの金がなくなるぜ?」

 「まあ今は勝利を分かち合おうじゃないか、なあ?」

 「そうだぜ、今は全員、フォニャンみたいにバカになっちまえよ」

 「にゃは、それもそ…..ってデンタ!!またバカって言ったな!?」

 

 「でもみんな生きてて良かったぜ? あぶない橋だったぜ。やっぱりすげえ補助魔法だ。まるで英雄みたいな活躍だったよ」



 「あはは.....ヴォドスさん....ありがとうございます...本当に頭が上がりません....」



 冒険者達とオルコスは、そうやって冗談を言い合いながら帰路に着くのであった。






 

 

 〜数年後〜




 「追放されてきたけど...ここが冒険者ギルド....一体どうすれば.....」


 オロオロと周りを見る青年を見て一人のSランク冒険者、オルコスが声をかける。

 「君、大丈夫?」

 「ああ....魔法使いなんですけど、冒険者の仕事をしたくて....」

 

 「なるほどね、あそこの受付で登録ができるけど...今はピークだからね、一旦テーブルに座りなよ」

 オルコスが指を指すと言われた通りに青年は椅子に座る。オルコスの座るのだが沈黙が気まずい....オルコスはどうすればいいかと考える。



 あ、そういえば...彼女はあんなこと言ってたよな....


 *****



 あの人の言葉を思い出す。それは俺が初めてここにきた時に話のネタとして振られた言葉だ。







 「じゃあ基礎魔法学あるあるでも話しちゃう? 二つの技術体系を学ばされるとは思わなかったよね」

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