二話 狙われた勇者くん
僕は公園に舞い降りた。
「・・・・・・・・・・・・。」
唐突過ぎて惚けてしまった。
僕の名前は木更奏太。
身長はそこそこ、顔もぼちぼち、癖毛持ちの高校生。
異世界に勇者として呼ばれるまで、地方都市に住む一般人だった。
そっかー、異世界召喚っていっぱい行われてるんだ…。
ていうか狙われるって!
しかも国際組織に!
それって指名手配されるんじゃ・・・・・
―――ドォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!
爆弾!?
「なんなんだ!」
まさかもう見つかったのか!
戻ってきてから全然経ってないんだけど!
魔法障壁を展開しようとしたけど、スキルが無い影響で発動出来ず、軽く吹っ飛ばされベンチまで転がった。
くそっ!ダメージが酷くてうまく立てない。
爆風が晴れたところに男達がが立っていた。
「どうして・・・」
「 技術が下がった勇者なんぞ怖くない。」
こっちの事はお見通しってわけね。
それよりも武器は要らないと思って置いて来ちゃったしどうしよう・・。
「こちらマウス隊。対象を確認しランチャーで無力化。これより処理を行います。」
「なっ・・・・」
どうしよう。唐突な危機に怯えて体が動かない。
そうしてる間にも男が一人前に立ち、銃を構え引き金を引こうとしている。
勇者なんだと言っても力が無ければ怯えた一般人になるのか。
まだ、帰って来て親にも会ってないのに。
そして喉から絞り出すように叫んだ。
「助けて!」
◇
「ん?呼んでる。俺を 」