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rere:確認事項

 クルーガーがペーパーフォンでララに返信してから数十分も経っていないうちに返信が来た。


「うわ、もう返信がきてるよ」


 ペーパーフォンに映し出されたララの天真爛漫な女性らしい文章を読んで、クルーガーは思った。


「…苦手かもしれない」


 クルーガーは女性の女性っぽいところが苦手であった。返信の文章から垣間見れるララの女性感、それが女性が苦手なクルーガーにとって少しの嫌悪として心に入ってくるのだ。


「まぁ、別に変な人ではなさそうだし…。一度合って見ないと。合ってもないのに文章だけで判断するのはクズのすることだ。それに俺は金が必要なんだ」


 クルーガーはそう自分に言い聞かせ、会うことにした。


 返信を書きながら、クルーガーはあることを確認しておきたいと思った。


 それは金の配分である。


「そういえばダンジョンでパーティーを組んだ後に金の配分で揉めると言う話をよく聞くよな。ここだけは会う前に確認しておきたいぞ」


 クルーガーは返信をしたためた。


『ララさん、返信ありがとうございます。会う前にいくつか確認したい事があります。①現ランク②得意魔法③お金の配分 です。あと、午後2時は都合が悪いので午後9時に会うと言う事でよろしいでしょうか?ご返信お待ちしています。ルドルフ・クルーガー』


 クルーガーは金の話だけ書くと怪しまれると思ったので、特に興味はないが現ランクと得意魔法についも聞いておき、その中に金の配分についての質問をおり混ぜるという作戦を取った。


「よしこれでいいだろ、送信っと」


 クルーガーはそっと慎重に送信ボタンを押した。


 △△△△△△△△△△△△


「あっ、返信きてる」


 ララは爺やの持ってきた紅茶とクッキーをボリボリ食べながら今か今かと返信を待っていた。


「えっと、なになに?いくつか質問があると。現ランクと得意魔法と金の配分ね」


 ララは会ってくれることに同意してくれる返信だったので安堵した。


 そのため金の配分という奇妙奇天烈な質問内容に疑問は感じなかった。


「現ランクは120位くらいです。得意魔法は強いて言うなら回復系です。金の配分のこだわりは特にありません」


 ララは恋愛感情に成る事が目的なので金の配分なんてどうでもよかった。


 その様子を、まだ自室に帰っていない爺やは黙ってずっと見ていた。


そして思った。


 この短時間でこの返信ができる魔力を持ち合わせているクルーガーという男もかなりのデキル奴なのではないか?と。


 なぜこのような男がランク外に?と疑問に思っていた。


だが、これ以上言うとララに怒られそうなので黙っておいた。


「あっあと、別に9時でもイイって書いとかないと。でもなんで夜なんだろう?」


 それは単純にお昼の間、クルーガーは農作業で、忙しかったからである。


 ララはクルーガーの質問内容に答え、返信に返信をした。


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