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乙女ゲームの攻略キャラだけど許嫁を愛でたい。  作者: 籠の中のうさぎ
喪女にヒロインは荷が重すぎない?
54/99

=ある女の逆ハーレム(?)=

生徒会に入ってから数日、私はことあるごとに生徒会室に呼ばれている。

リーンハルトからは、

「今度業務の引継ぎをするから生徒会室においで。」

マティアスからは、

「せっかくですので次の授業の予習を生徒会室でしますか?」

ギデオンからは、

「前に言ってたわからないところ教えてあげてもいいけど、どうすんの?」

はたまたジル君まで、

「おい。」

いやいやいや!!ジル君だけ適当過ぎない!?むしろおいの一言でわかる私すごくない!?まあそれでも行くんだけどね!!

生徒会に行こうとしたら行こうとしたでテオに、

「ミシェリア、最近二人で過ごす時間が少なくないか?」

とちょっと寂しそうな顔をされる。そういう時は迷わずテオといることにしてるよ。何と言われようともこ、恋人のほうが、大切だし!?いや、だからと言って生徒会をないがしろにしてるわけじゃないよ!!?

でもさ、テオがそう思うのと同じように私もテオと一緒にいたいと思うから…。


そして今日はジル君を除いた四人のイケメンに囲まれてます。右にリーンハルト、テーブルをはさんで前にマティアス、斜め前にギデオン、私の座るソファーの後ろにテオ、完全に包囲された。前を向いても横を向いてもイケメンがいるし少しでもほかの三人と話をしているとふいにテオが髪に触れてきて思わず照れる。

「そういえば、ミシェリアはアイリーン嬢と面識があったかい?」

とふと思い出したかのようにリーンハルトがそう聞いてくる。

「え?まあ基本のクラスは同じですので会ったことはありますよ。」

「……彼女についてどう思う?」

「え?」

思わぬ質問に驚いてしまう。

「ああ、アイリーンさんですか…。確かに、女性から見てどう思うのかぜひお聞きしたいですね。」

マティアスまで険しい顔をしてそう聞いてくる。

「えっと…、なんでそんな風に聞くのかはわかりませんけど、いい子ですよ?」

「いい子…?」

いかにも納得できないという表情を返される。

「?そのアイリーンって人、なんかあるんですか?」

ギデオンが不思議そうに聞いてくる。正直私も聞きたい。アイリーンちゃんのイメージなんて初対面の時の圧倒的女神感とジル君から聞かされるのろけのイメージしかないんだけど。

「……あまり女性を悪く言うのは好きではないが、アイリーン嬢が入学してからジルの様子がおかしくてな。」

「…まあ、簡単に言ってしまえばジルベスターの行動がアイリーンさんに制限されているのではないかと、考えているんですよ。

「は?」

いやいや、まさか、どう考えてもジル君がべたぼれしてるでしょ。

「何それ、マーキス先輩の行動制限してるってなんでそう思うんですか。」

「アイリーン嬢が入学してからは空き時間があればいつもアイリーン嬢に会いに行っているらしい。」

「さらには今年占星学なんて興味のない授業をアイリーンさんと取ってますね。」

「それ、単純にジルベスター先輩がアイリーンさんのこと好きってだけなんじゃないんですか?」

思わず手を挙げてそう発言するもリーンハルトとマティアスの反応は芳しくない。

「確かに、ジルベスターは何かあるたびにアイリーンさんが好きだとは言ってはいますが…。」

「言ってしまえばそれすらもアイリーン嬢の指示なんじゃないかと私たちは考えているんだよ。そうじゃなかったらあの寡黙でストイックなジルがそんなに誰かを好きだのなんだの言うとは考えにくいからな。」

「で、でも、ジルベスター先輩ってしょっちゅうアイリーンさんのことのろけてますよね!?」

まさかジル君とあいりーんちゃんのことがそんな風に曲解されているとは思わずに、ぜひあのらぶらぶカップルのすばらしさをわかってほしくて発言に熱がこもる。ていうかジルさん!!?あなたのめんどくさがりの性格のせいで誤解されてますよ!!?

「……お嬢は、よくマーキス様のことを見ていらっしゃるんですね。」

ぽそっとテオが寂しそうにそういった。

「え!?ち、違うって!たまたま話す機会があった時は大体アイリーンさんののろけ聞かされるからっ!」

「そうなんですか?だとしたらジルベスターはミシェリアさんにずいぶん心を開いているようですね。私たちでさえジルベスターと色恋の話はあまりしませんから。」

「…、そうかミシェリアはジルと仲が良いのだな。もしかして、この間の相談の相手はまさかジルベスターか…?」

「違いますって!」

ええー!なんかものすごい誤解を受けてる気がするんだけど!?

ジル君!私の攻略の話よりももっと君の周りで誤解を解く必要があるみたいだけど!!?!?


「で?ミシェリアはいつの間にマーキス侯爵子息と仲良くなったんだ?」

「や、テオ、んっ!」

生徒会室で私とジル君があらぬ誤解を受けそうになった後、私はいかにジル君がアイリーンちゃんを大切にしているかを熱弁した、結局誤解が解けた気はしない。しかもその上自室に戻ってからテオに問い詰められてます!!いわゆる壁ドンで両腕を頭上で一つにまとめられる。テオはちょくちょくオラオラ系になるんだけどもうそれが最高にツボ。かっこいい。最高。

「ミシェリア、何考えてるんだ?」

「あ、て、テオのことだよ……。」

もうすでに何度もキスをされて酸欠気味でろくな思考回路が残っていない中そう答えるとテオは一瞬驚いたような表情になり、そしてなぜか少し寂しそうに笑う。

「俺は、たとえミシェリアがどういう選択をしてもずっとミシェリアが好きだから。」

そう言って私の腕の拘束をとる。

「テオ?何考えてるの…?」

思わずそう聞いた私にテオは今まで見たことない悲し気な表情で微笑む。

「俺はいつでもミシェリアのことを考えてるよ。」

そのまま何も言わずに退室するテオに言い知れぬ不安を感じる。

エマージェンシー、エマージェンシー。ジル君何かが起こっています。非常に嫌な予感がします。

エマージェンシー。可及的速やかに作戦会議を要求します。

ジル様の性格のせいで誤解受けてます

×寡黙でストイック

〇面倒くさがりの女神信者


この会話がジル編の絡まれましたに関係してきます。

アイリーン ヲ カキタイ(´・ω・`)

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