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乙女ゲームの攻略キャラだけど許嫁を愛でたい。  作者: 籠の中のうさぎ
喪女にヒロインは荷が重すぎない?
35/99

=ある女の出会い=

ヒロイン視点のお話しです。

第一部同様にサクサク投稿目指していきます。

「君がミシェリアちゃん?俺はテオ、よろしくね。」

その日私は自分の立ち位置を理解した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


私の名前はミシェリア、ただのミシェリア、だったはずなのだけど……今目の前に立つこのイケメンによって私は自分が一体なんなのかを理解した。

私が5歳の誕生日を迎えた日、私の住む王都の平民街に物好きな貴族がやってきた。

その貴族様は私よりも一回りほど年上の少年で、太陽の光を浴びてキラキラ光る色素の薄い薄茶色の髪の毛に向日葵のような黄色の瞳を持つ、今まで見た誰よりも綺麗でかっこよくてイケメンだった。

そこでふと、ん?イケメンってなんだ?と私は気づかなくていいことに気づいてしまった。

その違和感が脊髄を駆け上がり私の脳に衝撃を送った。

そこで私は自分という人物が一体なぜここにいるのか、そしてこれからどうしなければならないのかを一瞬で理解したのだ。


私ヒロインじゃん!!!!


このキャロットオレンジの艶のあるつやつやのストレートヘアにビビッドピンクのぱっちり二重のかわいらしい目。シミもそばかすも見当たらない陶器のようなつるりとしたきれいなお肌。

間違いない、これは私が好きだった乙女ゲーム『王立学園の貴公子~恋は戦争!障害物などぶっとばせ!!~』のヒロイン、ミシェリア・アール伯爵令嬢の幼少期だ。

そして過去・・の私のことも同時に思い出した。私は地球の日本に住む平凡な女子大生で、万年新婚夫婦のような両親と二つ年下の弟と一緒に仲良く暮らしていた。私はオタク趣味が災いし、彼氏の一人もできたことのない喪女だったが二次元にはたくさん彼氏がいた。

その彼氏達のうちの5名がこのゲームのキャラ達だったのだ。


「ミシェリアちゃん?ボーっとしてるけど大丈夫?」

「ふえ!あ、あの!だい、だいじょうぶです!!!」


ひょいっと先ほど紹介されたテオが私の顔を覗き込む。

超至近距離で恐ろしいほど整った顔が私を瞳に映し心配してくる。まあ何を隠そうこのテオこそがゲームの攻略キャラの一人なのだ。本名はテオドール・バロン、バロン男爵家の五男で、アール伯爵家で奉公人として働いている。このゲームはアール伯爵家の庶子、つまり伯爵様が平民との間に作った子供が主人公で、まあ私なんだけど、ヒロインは16歳の時に王立学園に編入するのだが、それまでは平民として王都の平民街で生活している。テオドールは伯爵様がヒロインを守るためにひそかに遣わした私のボディーガードなのだ。

そこまで思い返してちらっとテオドールのほうをみてみる。

「どうしたの?」

くそかっこいい!!!!!なんなの!!なんなの!!?めちゃくちゃかっこいいじゃないの!!!ゲームが始まった時の大人っぽい笑顔も素敵だったけど、今の若いテオドールも超かっこいい!!子供に向けるキラキラした笑顔も優しい声も何もかもがかっこいい!

今まで画面越しで(*´Д`)ハァハァしていたテオドールが今!私の!!目の前に!!!いるのよ!!!!

どうせ私がヒロインなんだからテオドールとリアルに結ばれることがあってもいいわよね!?

そう思い思わず、

「テオさま!ミシェリアとけっこんしてください!」

気づいたときにはそう言っていた。

YA・RA・KA・SHI・TA☆

やっちゃったよ!絶対引かれた!と戦々恐々としているとテオドールはくすくすと笑って私に目線を合わせるようにその場にしゃがむ。

「ありがとう、ミシェリアちゃん。でもそういう言葉は将来君が本当に好きな人に言わなきゃだめだよ?じゃないと何をされるかわかったものじゃないからね。」

そう優しく笑ってちゅっとわたしのほっぺにキスをしてきた。

「今回は、これだけもらっておくね。」

そういって笑って私の頭をポンポン撫でる。


ん?んー??

私は思わず自分の頬に手を当てる。一瞬感じた温かいちょっと湿った唇の感覚が妙にリアルで、今までどこか非現実に感じていた現状が間違いなく現実なのだと私に伝えてくる。

これは、ヤバい。

キャラに、ではなく、生身の、しかも初対面のめちゃくちゃかっこいいお兄さんにほっぺチューされたということを理解したとたん、私の顔に血がのぼっていく。

「ふふっ!真っ赤になってるよ。」

これは、あかんで。これは、画面越しじゃない!リアルだ!

「あ、う、、」

ゲームだと画面というワンクッションがあったし、しゃべるときは選択肢から選ぶだけだった。私の感情はヒロインに反映されず、ヒロインは淡々とゲームを進めていき私はそれを見てにやにやするだけだったのが、今や私に触れるテオドールの手はちゃんと血の通った温かみを持っており、当たり前だが選択肢もなければ勝手にヒロインちゃんがしゃべってくれることもない。まごうことなき現実だ。

「?ミシェリアちゃん?」

しゃべらない私を心配したテオドールが顔を近づけてくる。

現実と理解したとたん私はテオドールの超絶イケメンな顔を見ることができなくなり、そして思った。


元喪女にヒロインは荷が重すぎませんか!!?


結局その日私はそれ以上テオドールの顔を見ることができず家に逃げ帰った。

リアルの男性経験皆無な私がリアルに、しかもイケメンの攻略キャラ達と恋愛できる自信がないよ!?

ヒロインちゃんは基本テンション高いけど、非オタに対しては猫かぶるタイプです。

リアルにイケメン前にするとテンパります

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