勉強しました。
前期カリキュラムも終わりに近づき、期末テストの季節がやってきた。
去年はリーンハルトとマティアスだけのむさ苦しいー顔だけ見れば学園一華やかなのだがー勉強会だったのに対し、今年はアイリーンがいるので幸せな気持ちで取り組める。もちろん2人っきりだ。リーンハルトとマティアス?あの2人は多分今年もむさ苦しい勉強会なんじゃないかな。
「理論はわかるんですがどうしても実践になるとうまく行きませんの。」
そういうアイリーンは今日も今日とて可愛い。
アイリーンが攻撃魔法の実践が上手くいかないと俺を頼って来たので今日は演習場で練習するつもりだ。
ドレスとも城下町スタイルとも違うパンツルックは、アイリーンの足の細さやスタイルの良さを強調している気がしてならない。
「まずは何が悪いのかを見る。実際にやってみてくれ。」
「わかりましたわ。」
足を揃え膝を軽く曲げ、肩をはっている状態で杖を構える。明らかに力みすぎだ。
そこで少し悪戯心が芽生える。
「力を入れすぎだ。リラックスしてみろ。」
そっと後ろから近づき、自分の右手を杖を持つアイリーンの右腕に這わせ背中から包み込むように覆いかぶさる。緊張で身体をこわばらせる彼女を逃がさないように空いた左腕で彼女の腰を引き寄せる。
「ジ、ジル様!?」
「最近貴女に触れていなかったから。補充させて。」
耳元で低く囁いてやると、少し肩を跳ねさせる。
「今じゃないといけませんの!?」
「だって普段はリーンハルトとマティアスが邪魔するだろ。ほら、力を抜け。」
「こ、こんなの練習に集中できませんわっ!!!」
結局その状態で魔法が使えるようになるまでたっぷりアイリーンの補充ができたので俺は満足です。
数日後アイリーンは不服そうな顔でいつもより魔法実践の点数がよかった事を報告しに来た。
ちなみに俺は去年と違いアイリーンがそばにいるためか空間魔術の効果範囲は変わらなかった。さすがは俺の魔術だと思う。




