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回ると廻る

歩いてわずが3分ほどで会場の前に到着。


このイベントは昨日から3日間開催され、昨日はマスコミや企業向けだったため、実質は今日から一般向けとされている。


中に入るには先ほど、三枝が持っていたチケットが案の定、必要なのだが、皆、雰囲気だけでも味わおうとしているのか外から見学している人間もちらほらいた。


そして、入り口の前には警備員が数人おり、入場者に対して念入りな手荷物検査を行っている。


「さ、早く中に入ろうよ。もう暑くて暑くて、これ以上、外にいたら倒れそう……」


「そうだな。同感……」


すっかりへばってしまった三枝に促され、入り口の前へ。


チケットを提示し、それぞれのバックのの中身が安全かどうか念入りに確認したあと、金属探知機で身体中を調べられる。


日本は比較的、安全なのだろうが、海外ではこうして大規模なイベントではテロなどの非人道的行為が少ないないらしい。

特に近年はそうした行為が増えてきているそうだ。

だからこそ、そうした理由も踏まえ、こうして念入りな検査を行っているらしい。


そしてようやく、安全の許可が下り、中へ入れることとなった。


「うおお……」


中へ入って早々、オレは歓声の声を上げた。


一瞬、未来へタイムスリップしたのではないかと錯覚するほど外とは別次元の空間だったのである。

見渡す限りに広がる見たことのない、最先端テクノロジーの数々。

それを熱心に語る技術者や開発者達。


まるで子供が遊園地に遊びにきたように、オレは早くもその場にいるだけでワクワクしていた。


またわずか2日合わせて、5000人のみが入場できるとあってか、中はそれほど混んでいなく、時間をかけずにそれぞれに廻れそうだった。


「どうする?とりあえず休憩スペースで少し休む?」


「いや!時間がもったいないからジュースだけ買って見て廻ろう!!」


先程までの疲れや喉の渇きはどこへやら。

オレは興奮のあまり、鼻息を荒くしながら食いぎみにそう答えた。


「さっきとは別人じゃん……ま、そんなに喜んでもらえるなら誘ってよかったわよ」


オレの変わりように三枝は苦笑していたが、それが微笑ましいといった表情でもあったように見えた。


そうして、オレ達は会場の中に設置してあった自販機でそれぞれジュースを買ってから、廻り始めた。

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