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炭酸といえばコーラ!!
電車に揺られること30分程度。
目当ての駅に止まったので、やっとの思いで電車から降りる。
「あー、苦しかった……」
降りて早々、膝に手をつきながら、ぐったりとする。
早くも息が絶え絶えだ。電車で移動したはずなのに……
「……」
左隣にいる三枝も無言で頷いている。
というのも電車の中は超満員であり、そのせいか空気が非常に薄かった。
しかも、冷房がかかっているはずなのに、車内はサウナ並みに暑かった。
そして電車にいたほとんどがオレ達と同じこの駅で降りたのだから、驚きである。
おかげでまだ会場に入っていないのに、既に二人ともグロッキー状態である。
「どっかで一休みしたいな……」
もう喉がカラカラだ……
冷たい炭酸でもぐいっと飲みたい気分だ。
「会場の中に休憩できるスペースがあるはずだから、まずはそこに行こう……」
ようやく息が落ち着いてきた頃、三枝が頬を流れる汗を手の甲で拭いながら、人差し指で奥の方を指差した。
どうやらその先に目当ての会場はあるらしく、オレ達はひとまずそこへ向かうのだった。




