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ゲーセンにて

オレが意識を失ってから1時間ほど経っていたらしくて、今の時刻は午後3時10分。

救護室とプールは隣同士の位置にあり、救護室からオレ達は再びプールへとやってきたのだが、先程とはうって変わってプールは大勢の人で賑わっており、水泳の練習をできるほどのスペースは残念ながら空いていなかった。


「あー、参ったな……」


「せっかくここに来たんだから、ゲーセンでもいく?」


オレが頭を抱えていると、横にいた柊がそう提案してきた。


「いいのか?」


「うん。それにいつプールが空くか分かんないし、待ってるだけじゃ時間も勿体ないからね」


「そうだな。時間空けてからまた来るか。じゃあとりあえず着替えてからロビーで待ち合わせってことで」


幸い、ここのプールは入場したときの半券さえあれば当日に限り、再入場も可能ということだったので、オレ達は一旦プールから出ることにした。

プールから出てきたオレ達は、初めに上の階にあるゲーセンへと移動した。

ここのゲーセンはショッピングモールにあるゲーセン並みに広く、また最新機器も置いているので時間を潰すにはもってこいだった。

それに様々な施設があるのでゲーセンは休日と言えどさほど混んでいなかった。

二人でプレイできるゲームを探し、銃使って敵を倒していく王道のものがあったので、まずは手始めにそれをプレイすることにした。


「はい、200円」


「え?」


台の前に移動し、財布から取り出した小銭を柊に渡そうとするが、肝心の柊は困惑していた。


「お金入れないとプレイできないぞ?」


「そ、それはわかってるだけどさ……!」


どうやら、お金を出してくれると思っていなかったらしく、柊は慌てていた。


「遠慮すんなって。二人で遊びに来てて男がお金出すのは当然だから」


そう言って、制止の言葉を言われる前にオレは小銭を台に投入した。

本当はデートに来てるんだから。と言いたかったのだが、柊があたふたしたり、反対にそんなつもりはない。と言われたら困るので、敢えてそういう言い回しにした。


「ありがと……」


柊は照れたように小さく呟きながら、ゆっくりとショットガンクラスの大きさの銃を構えた。

このゲームは昔からあるシリーズの最新版で、物語は近未来になってよく使われる弾丸が入った銃ではなく、電子銃になっている。

また銃の種類を電子以外に、レーザー、ビームなどにカスタマイズすることもできるのだ。


ステージが進むに連れて、手に入れた素材で武器を強化できるのも魅力の一つだ。

さて、このゲームは久々だからな、気合いいれていくか。

オレは目を閉じたあと、心の中で気合い入れてから目を開き、銃を握りしめた。

その直後、ゲームのカウントが終わり、スタートした。

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