再会!
楽しかったGWもあっという間に終わり、またいつもの生活に戻った。
実家の帰ってからというもの、連日の夜更かしをしていた影響ですっかり寝不足なオレはギリギリで学校についてから、席に座ると同時に机に突っ伏した。
ホームルームまであまり時間がないが、今は少しでも寝たかった。
「「おーい」」
左右から柊と杉原に頭を指先でつつかれる。
「頼むから寝かせてくれ……」
それを手で振り払いながらなんとか寝ようとする。
いや、むしろ何故放っておいてくれないのかと思う。
「だってもう先生来ちゃうよー」
今度は杉原に髪の毛をわしゃわしゃとかき乱される。
「それでも寝たいんだよ……」
手で頭を防御して、そう反論しつつ、なんとか寝ようとしていたその時。
「よーし、全員席につけ~」
教室のドアが開き、同時に担任の声が聞こえてきた。
「……」
最悪だ。
せっかくの睡眠時間が……
失意のあまり、オレはそのまま机の上に頭だけを置いてそのまま脱力。腕はプラーンと垂れ下がっている状態だ。
「GW中は夜更かしばっかりか?しっかり起きていろよ」
半分苦笑しつつ、担任がオレの席までやってきたようで、出席表で頭を軽く叩いた。
「はい……」
オレはなんとか残っている気力で頭を上げる。
それと同時にクラスメイトもワッと笑い出す。
今日の午前中の授業は現国に世界史、数学、古典とまさにオレの睡眠を誘惑する授業ばかりだった。
こうなったらいっそ仮病でも使って保健室で仮眠してやろうか。
なんて邪な思いが眠さのあまり、頭をよぎる。
「えーっと、まずは……」
教卓に戻った担任が何か話しているがオレは一切聞いていなかった。
どんな仮病でいくか……
腕を組みながら、ひたすらそれを考えていた。
腹痛はベタ中のベタだ。
そして成功する可能性も低い。
腹痛といっても種類は沢山あり、最悪盲腸の可能性もあるから病院に行けなんて言われたら一貫の終わりだ。
と、なるとここは頭痛が一番か……?
頭痛なら寝ることも許される。
さすがに頭痛くらいで精密検査を受けろと言われることもないだろう。
よし、頭痛にしよう。
決心したオレはどのタイミングで切り出すか、悩んでいた。
担任の前だとさっきのこともあるし、嘘臭いから、現国が始まってからだな。
恐らく、柊と杉原には仮病だとバレそうだが、まぁ見逃してくれるだろ。
よし、これで決まった。
グッと小さくガッツポーズを取った瞬間、教室のドアがガラガラと開いた。
「ん?」
誰だと思い、そちらを向くと。
「……」
いつかのツインテール少女が教室に入ってきた。




