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美少女

この秘技は隠しコマンドで発動する技で素早く正確にボタンを押すことはもちろん、ボタンを押すタイミングも重要なのである。コンマ数秒ですら狂ってはいけない。


手慣れたゲーマーですらも、滅多に成功することのない激ムズな技なのである。

なので、オレは正直成功するとは思ってなかった。

だが、ここぞというタイミングで成功し、オレはそのまま時間切れにより、見事勝利を納めた。


「やった……」


かすかに声が震える。

目の前の画面にはYOU WINの文字が。

その文字が現れた瞬間、割れんばかりの大歓声がギャラリー達から起きた。

まさに、奇跡だ!なんだと叫んでいるギャラリーもいた。


その中にいたオレの友達も声を上げて喜んでくれた。

オレもようやく勝利したという実感が湧き、すぐさま友達の元に駆け寄り、ハイタッチをしていると。


「……」


オレの対戦相手であった人物がのっそりと立ち上がり、人混みをかき分け、口を開くこともなく、足早にゲーセンから出ていった。

そういや、相手がどんな人か知らなかったなと今さらになって気づく。


「って……」


オレは思わず、自分の目を疑った。

オレの少し先を歩いているその人物はなんと女性であった。私服であったが、見た感じ、オレと同じ学生だと思われる。

これだけ強いゲーマーだから、てっきりメガネをかけて、シャツインしている、いかにもゲーマーって人が対戦相手だと勝手に思っていた。


そういえば周りのギャラリーのほとんど男だったのは、こういった理由なのかもしれないと妙に納得する。


ゲーセンで、しばしギャラリー達にもてはやされたあと、オレ達はゲーセンを出てから買っていたハンバーガーを公園のベンチで食べながら、一日中その話で盛り上がっていた。


だが、その話の最中もオレは対戦相手のことが少し気になっていた。

少し赤みのかかった髪の毛を腰の辺りまで伸ばし、それを可愛らしくツインテールにしていた少し印象深い女の子。


パッと見だが、顔もかなりの美少女だったと思う。

もう二度と会うことはないかもしれないが、何故か印象深かった。

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