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同姓の友達は必要

夜の7時過ぎ。

母さんが腕をふるって作ってくれたご馳走を食べながら、久しぶりに家族で談笑。

といっても話のほとんどはオレのことで高校はどうだとか、一人暮らしはちゃんとできてるのかとか、彼女はいつできるんだとか、様々なことを聞かれた。


会話のほとんどに女子の名前が出てきたので、父さんはいつの間にハーレムを作ったんだと笑っていて、母さんは孫の顔が見たいと言い出し、陽愛はむすっとした様子だった。


だが、話している中で思ったのだが、高校が始まって一ヶ月半も経ったのに、男子の友達が全くいないことにオレは少し危機感を覚えた。

まぁ厳密に言えば杉原は男なんだが、全然男っぽくないしな。

むしろ、女子にしか見えない。


9月にある体育祭の時とか少し苦労しそうだな……

個人競技ならまだしも、団体競技となると……


そのことにオレは少し不安を募らせるのだった。

そしてご馳走をたらふく食べたあと、満腹感に浸りながら部屋に戻ってベッドの上に置いていた携帯を見てみると、LINEが届いていた。


差出人は中学の時の友達だった

せっかく帰ってきたなら久しぶりに遊ばないか。か。

オレが実家に帰ることはあらかじめ連絡しておいたのだ。

話したいこともあるし、ちょうど良かった。

オレは早速二つ返事で返信するのだった。


と、その時。


「ん?」


返信を送った瞬間、またLINEが届いた。差出人は柊からだった。

明日空いてる?か。

いつもと変わらない単調な文。

しかし、今回はタイミングが悪かったな。


オレは少しだけ申し訳ない気になりながらも、断りの返信を送った。

次の日の朝からは中学の友達と集まり、街を適当にブラブラと歩きながらくだらないことで笑っては騒ぐ。

オレ以外のメンツは全員男子校なので一人、共学校に進んだオレを皆は羨ましく思っていた。


それが嫌でオレは死に物狂いで勉強したわけだが。

一人だけ抜け駆けすんなよ!と散々言われ、お前らよりも早く青春を謳歌してやると言うと恨めしそうにオレを睨んできた。

それにしても、やっぱ男同士だと会話に気を使わなくて楽だ。


やっぱ男の友達ほしいなぁ……と改めて思ってしまう。


街を歩いてだけだっだが、腹が減ったので、皆でファーストフード店に入り、適当なものを注文していく。

それから空いている席に向かったわけなのだが、GWということもあり、席が全部埋まってしまっていた。


仕方なかったので、店員にワケを話し、袋をもらったあと、店を出ることにした。

どこで食べるか話し合っていると、近くにあるゲーセンから歓声のようなものが聞こえてきた。

なんだなんだと興味津々になったオレ達は、早速ゲーセンへ向かった。


ゲーセンの中心へ進むとそこには一つのアーケードゲームを囲むように人だかりができていた。

周りの声を聞いてみると、どうやらかれこれ2時間近くプレイして、未だ負けなしだそうだ。

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