表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
110/114

とりあえず

「あ、来た来た」


ようやくといった様子で、オレの姿が見えた瞬間、三枝が遠くから手を振ってくる。


「おお!主ではないか!」


感激したように声を上げる。

三枝の隣には予想通り、ローゼットこと西園さんが。


「はぁ、やっぱり君か……」


二人の前に来て早々、がっかりと項垂れる。


「我に会いに来てくれたのか!?」


そんなオレの心とは打って変わって、西園さんは目をキラキラと輝かせ、詰め寄ってくる。


「まぁ、ある意味そうだね……」


この子、

めんどくさいから、なるべくなら関わりたくないんだけどな……


「ていうか、この子誰?知り合い?」


状況がわからない三枝は困惑するばかりだ。無理もないだろう。いきなりバイト先にどの時代かもわからない設定を延々と語られるのだから。


「少し前からちょっとね……」


だが、オレはそれしか言えなかった。

ちょっと以外になんて言えばいいかわからないのだ。

そもそもきちんと説明したところで、三枝が信じてくれるかどうかさえ、怪しい。


「とりあえず、なんとかしてよ。他のお客さんが困るから」


「あ、ああ。そうだな……」


三枝に促され、ひとまず、オレは西園さんの手を取り、店に前から立ち去った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ