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Tamer's Mythology  作者: 槻影
第二部:栄光の積み方

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第二十四話:百パーセントです

「君が……総指揮、だって? 何の冗談だ」


 マクネスさんの言葉は他のメンバーの気持ちを代弁したものでもある。

 尤もな意見だ。数週間もの間調整してきた案件に対して、僕はいくらランクが高いからといってぽっと出の探求者。唐突に総指揮と言われても戸惑うだけだろう。


 だが、現実は無情だ。ギルドにはギルドの制度がある。

 それは例えレイブンシティの副ギルドマスターと言えど、いや、副ギルドマスターだからこそ破ってよいものではない。それを本人もわかっているはずだった。


「冗談でもなんでもない。簡単な話だよ……僕が一番ランクが高いからさ。僕はギルドの制度に則り君たちの指揮を取る。ただそれだけの話だ」


「……は? いや、だが……それは……」


 他の職種でも同じだが、ギルドに所属する探求者においても、そのランクに比例して、権限が強くなる。


 特にSSS級の探求者とはそれだけの長き年月、ギルドに貢献してきた証であり、仮にも大国、グラエルグラベール王国で認定されたSSS級の探求者である僕の権限レベルは、実はこのちっぽけなレイブンシティ支部のギルドなど相手にならないくらいに強い。

 もちろん、管理者側とそれに与する側として権限の種類に差異はあるが、少なくとも大規模討伐の指揮権、そして総指揮の任命権など、依頼の遂行における権限については、この街のギルドマスターよりも、SSS級の探求者であり王国の探求者の中でもランカーであった僕の意志が優先される。

 それは今までの探求者の先達たちが勝ち取った権利であり、古くからのギルド側と探求者側との間の協定でもあった。


 だが、同時に所詮、権限が強い程度では人はついてこない。基本的に荒っぽく、皆大なり小なり腕っ節に自信を持っている探求者が相手なのだから尚更だ。


 気合を入れる。入れなおす。


 スレイブではない探求者の指揮は僕の本分ではない。だからこそ、『喜びの型(プレジャー・スタイル)』では話にならない。


 荒くれの探求者を統治する力は――カリスマだ。

 だからこそ必要なのは、自らの内に眠る魔物を呼び起こす『恐怖の型(アフレイド・スタイル)


 スイッチを切り替える。常識の鎖にがんじがらめにされた内に潜む名も無き怪物を解放する。


 そして、怪物は笑った。

 同時に実際の僕の表情も微笑みに歪む。


「安心しなよ。僕が僕の義にかけて蟻を根絶やしにしてあげるから」


 これは唯の通過地点だ。

 女王蟻の一匹や二匹、それほど興味もないが、僕の可愛いスレイブのためだけに尊い犠牲になってもらう。容赦するつもりもない。


 まだ不満そうなハイルの眼の奥を睨みつける。

 好きなだけ抱け。不満を抱け。感情を抱け。そして僕の眼の前に跪き靴を舐めろ。

 恨むなら自らの脆弱さを恨むがいい。


「悪いが君たちの冒険は――僕が貰ったよ」


 エティが、ランドさんが、ハイルが成長するために、あるいはその栄光をつかみとる一歩となるかもしれない物語を。


「運が悪かった。仕方の無い事だ。いつだって弱い者は損をする。君たちのランクが僕よりも低かった事を恨め。君たちが僕よりも弱かった事を恨め。切羽詰まった状況に陥ったこの街をガイノイドに憂慮させてしまった事を恨め。聡明な彼女が僕に依頼せざるを得なかった、その状況を作った事を恨め。自分たちの作った街がそのような街だった事を恨め。自分自身を恨め。自分自身の事だけを恨め。あははははははははははははははははははははははははははは」


 そうすればきっといつか、高みに上ることができるだろう。


 哄笑を持ってこの部屋の空気を飲み込む。主導権を握る。

 視線に色がついていたのならば、彼らの視線は何色になっていただろうか。

 僕はそれを視認できる種族に生まれなかった事を心底残念に思った。

 アリスがじっと僕の魂の奥底から覗いている。その鼓動を高鳴らせながら覗いている。理屈で言えば感じられるわけがない彼女の感情が僕には確かに感じられた。


 スレイブが僕を見ている限り、僕は無敵だ。


 僕は――魔物使いなのだから。


「さぁ、わかったら座れ、ハイル・フェイラー。プロの探求者であるこの僕が『戦争の仕方』を教えてあげよう」


「――ッ……」


 ハイルの眼はまさしくそのベースとなった獣と同じ、肉食獣の眼だ。今にも僕を食い殺さんとばかりに怒りに染まった眼。

 槍を握る腕は、無意識の内だろう、力の込めすぎでギリギリと筋肉がきしんでいる。


 だが無理だ。たかがS級の探求者に僕の事は倒せない。


「くっ!」


 刹那の動作。振りかぶった槍が床に大きく突き立てられた。まるでその憤怒を発散するように。

 爆砕のような音と同時に屋敷が震える。まるでその怒りに恐怖しているかのように。


 だが、僕には震える屋敷の気持ちがわからなかった。


 その強い敵意を隠す気配もなく、爛々と光る眼をこちらに向ける豹人。

 だが、それもまた――よし。手を出さなければそれでいい。それは同時に認めたという事だ。

 僕は状況は支配してもその気持ちまで支配しようとは思わない。


「そうだ、それでいい、ハイル・フェイラー。僕に君を――『処分』させないでくれ」


「フィル……その辺にしておくのです」


 今まで聞いた彼女の声、感情の中でも最も冷たい声。平坦な声。


 やり過ぎたか。いや、やり過ぎでも何でもない。これは必要な儀式だった。


 だから、僕は一片の後悔もないし謝りもしない。

 だから、エティの整った顔が親愛の一つも見えない険しい表情を作っていても僕の心は微塵も動かない。

 だから、僕はエティに一言もかけなかった。


「他に意見がある人は?」


「……」


「……」


 順番に参集されたメンバーの表情を見る。硬い。いい感じに硬い。


 これならば僕の意見は聞き入れられるだろう。信頼と対極にある恐怖による縛り。

 なるべくならば使いたくないが、義のためには仕方の無い事なのだ。きっと。

 いつか、彼女達もわかってくれるだろう。

 いや、わかってもらわなくても別にまぁ構わないんだけど。


 さて、偉そうで申し訳ないが、まだ最上級のランクにまで至っていない君たちに戦争のやり方を教えてあげよう。

 かつてエティ達にレイスとの戦い方を教えたように。

 まず、その第一歩から。


「エティ、『閉鎖回路ネガティブ・フィールド』だ。エティを中心に、範囲はこの屋敷全体。誰一人外に出すな」


「……え?」


「は……!?」


 いきなりの指示に、マクネスさんが目を点にする。

 だが、それ以上に驚いていたのは突然指示を出されたエティだろう。

 エティは数秒躊躇ったが、何も聞かずにスキルを行使した。


閉鎖回路ネガティブ・フィールド


 言葉と同時に薄紫の光がエティを中心に静かに、しかし速やかに浸透する。

 機械魔術師の扱う結界系のスキルの一つ。空間を断絶し、あらゆる干渉を防ぐスキルだ。範囲が広ければ広い程に力を使うが、エティの顔色は屋敷一つ覆っても変化がない。


 しっかりとスキルが浸透した事を確認し、バルディさんに向き直った。

 声色を落とし、威圧を落とし問いかける。


「これは――誠意です。僕には何のメリットもないけど、バルディさんはこの街を治める者として『決定権』がある。いや、あるべきだ」


「……何の話かね?」


 大規模討伐依頼『灰色の零落』の依頼者はこの街の長であるバルディさんだ。

 勿論、物が物である以上、バルディさんの一存で出したわけではないだろうが、依頼者である事は確かな話。

 僕は魔物使いであるが、同時に探求者だ。探求者としてその依頼者の意向は第一に優先せねばならない。


 それが例え……僕の利益にならなかったとしても。


「今までの計画の詳細は知らないけど、僕はSSS級の探求者として、『灰王の零落』の解決方法についてバルディさんに三つのルートを提供できます」


「三つの……ルート?」


 (ルート)というよりは(ロード)とでも呼ぶべきか。

 訝しげな表情をするバルディさんの一挙一動に注目する。


 その意志を聞き逃さないように。


 その意志を見逃さないように。


「ええ、それ即ち――さっさと終わらせるルートと、予定通りに終わらせるルートです」


「さっさと……終わらせるルート?」


 バルディさんが皺の寄った額で首を傾げる。


「ええ、さっさと終わらせるルートは一週間待たないルートです。今まで長い時間をかけて準備したそのほぼ全てを捨て去り、今ここにいる最上級のメンバーで今から蟻の巣に向かってアルデバランを討伐します」


 僕の言葉に全員が全員、息を呑む。


 これが『イージー』コース。

 アムやリンを連れて行かない以上、僕がそもそも参加しようと考えた根本理由が潰れ僕に参加するメリットがなく、今まで準備をしていた中級以上の探求者も連れて行かないため、彼らの成長のためにもならない。


 だが、コストと言う面ではこれ以上に軽い事はない。準備をしていて結局参加出来なかったメンバーには保証金という形でいくらか与えればいいだけだ。

 当然いざこざは発生するだろうが、それもまた大した負担ではないだろう。きっと時間が混乱を解決してくれる。


「か、可能なのかね? そんな事が……準備はもう一月近くかけているが……」


「ええ、可能です。だって――」


 リスクを冒さぬための準備がリスクを齎す事がある。

 必要とされた準備が実は不要である事がある。

 今回の相手は獣ではないし、勿論虫でもない。今回の相手は――機械だ。それを忘れてはならない。


 僕は立ち上がり、何気ない動作で全員の表情を見回した。


「――だって……きっとアルデバランは僕達が今から討伐に向かう事を知っていない」


「……それは!?」


 僕の言葉を察したのか、マクネスさんの表情がびくりと引きつった。


「相手は機械種、高い知性とプリインストールされた言語能力を持つ機械種だ。SSS級に認定される相手ともなればその知性は人のそれを超えるでしょう。その彼がこんなに大騒ぎして準備をしている僕達の動向をつかんでいないわけがない。一週間後ならば待ち受けられているでしょう。つまり――今ならば完全な『奇襲』ができる」


「……だが相手は数千体の機械種だ。さすがにここにいるメンバーだけでは……」


 然もありなん。

 だが、その心配は無用だ。


「エティとマクネスさんがいれば中級までの蟻ならばいないも同然でしょう。電撃系の範囲攻撃スキルで大半の蟻を一網打尽にして残りの上級の蟻をランドさんやハイルで討伐する。目的は全ての蟻を潰すことじゃない、ロードであるアルデバランを潰すことさえできれば十分です。残りがいたとしても後日、討伐隊を仕向ければいいだけの話」


「てめえは何をやんだよ」


「指揮」


 ハイルが目を丸くして僕をまじまじと見た。

 そんなに見ないで欲しい。照れてしまうじゃないか。


「デメリットは他の探求者達に経験をさせてあげられない事です。単発ならいい。ですが、次の大規模討伐依頼が発生した際に――それこそ今回の規模を遥かに超える大規模討伐の必要性が出た際に、イージーな方法を選んだつけは確実に払う事になるでしょう。そしてその時には多分僕は……この地にいない」


 だから僕には関係ないとも言える。また、種は僕が全て潰していくつもりだから次に大規模討伐が起こるのは遥か先になるだろう。


 故に今回はこの方法を選ぶ余地がある。だから選択肢を出した。

 だが、このデメリットは元商人であるバルディさんにもわかっているだろうが、かなり大きい。一時しのぎは身を滅ぼす。


「イージー? 今これがイージーって言ったのです?」


「イージーだよ。被害も最も少ない。失敗して死ぬのもせいぜいここにいるメンバーだしね」


 まぁ、街の最上級の探求者を失ったレイブンシティがその後どうなっていくかは知らないが……まぁ、頑張るだろ。

 命がかかっているのだから。


 ちなみに僕のこの案の要になっているのはエティだ。

 エティには魔力回復薬(マナポーション)をたらふく飲みながら高ランクのスキルを連続で使ってもらうことになる。


 バルディさんが難しそうに唸った。


「……二つ目の方法は?」


「二つ目の方法は、ノーマルモードですね。予定通り探求者達を率いて蟻を討伐する事です。詳しい作戦を僕は知りませんが、蟻の力は数の力だ。相手は準備万端で待ち構えているはずですが、こちらも数さえ集めれば対抗できるでしょう。多分作戦は僕の方で手を加えますが」


 これが正道の冒険だ。

 仔細に依頼の遂行方法を詰めている以上、勝算がないという事はないだろう。二週間かけて調査して勝算が見えないのならば逃げたほうがよい。

 メリットは言うまでもなくこの地の探求者達の力に、経験になる事だ。ひいては街の未来を助ける事になる。


「……ちなみに、その場合の勝率はどれくらいなのかね?」


「え?」


 信じられない問いを向けてくる領主さんを見直す。

 冗談を言っているのかと思ったが、そんな気色もない。

 ……まぁ、この街にSSS級の探求者がほとんどいないのもあるのだろう。バルディさんも探求者じゃない、仕方のない問いなのかもしれないね。


 あっさりと答えた。


「勝てなければ挑みません。勝率は――百パーセントです」


「百……パーセント!?」


 当たり前だ。それは最低限のライン。

 そこから、どこまで被害を減らせるかにリーダーの手腕がかかっている。


「……てめえがいきなり事故で死んだらどうするんだよ」


「くだらない問いだね。僕がたった一人死んだくらいでどうにかなるのかい?」


 (ユニット)としての僕の価値はゴミだ。索敵も罠看破も専門職には遠く及ばない。

 だからもし仮に不測の事態で僕が死んだとしても何事もなく作戦は遂行されるだろう。

 そういう風に動くように仕込むからだ。勿論容易く死ぬつもりはないが……


「ただこの場合の被害は一つ目の計画よりは多くなるでしょう。被害の大きさを数字で判断するなら、ですが。探求者の被害がゼロである可能性はほぼ無い。特に中級までの探求者の被害は必至です」


「討伐を行う上で死傷者が出るのは覚悟の上だ」


 まぁ、そうだ。大規模討伐で死者数ゼロなんて常識ではありえない。


 だからこそ、バルディさんの判断が必要になる。本来死ななくていい者が死ぬ事になるのだ。

 今、僕は『数字』と言ったが、それを本当にただの数字として読み取れるのか。読み取っていいのか。

 アムとリンにとって、大きな経験になるから、僕としてはこの案を推したいが、バルディさんが異なる選択を取るのならば素直にそれに従おう。


「メリットとしては、この作戦を行った場合、参加した探求者達にとっての経験になります。次に大規模討伐が発生した際にも速やかに行動できるようになるでしょう」


 未来を取るか今を取るか。

 これはそういう話だ。


 まぁどちらを取ったとしても、この僕がこの依頼の達成は保証する。

 だから気軽に選んでしまってもいい。最悪、サイコロを振って選んでも構わないのだ。それがバルディさんの流儀に反さないのであれば。


 バルディさんは数分もの長い間、目を瞑って考えていたがやがて大きく頷いた。


 どちらにするか考えを決めたのか。

 口を開きかけ、そこで思いついたように聞いた。


「……ちなみに、三つ目は?」


 それはオチ要員だ。


「僕が格好良く倒す」


「……は?」


 それが第三の選択肢。


 さすがこの街の上位層、その探求者の力は大きい。

 特に機械魔術師がいるのが大きい、が、だとしてもそのランクは僕の下でしかない。ましてや、最初に依頼の話を知った時はアリスがいなかったが、今の僕にはアリスがいるのだ。

 実際の所、スレイブの力がそのまま魔物使いの力に直結するとは限らないが、一般論で言わせてもらうと僕の力はここにいる誰よりも高いといえる。


「僕がアルデバランを倒す。何人かメンバーは連れて行くがそのメンバーは完全な趣味で僕が選ぶ。ここにいる上級の探求者はその中には入らないだろう。外で他の探求者のサポートでもしていてほしい」


 僕に最もメリットのある方法。

 リンやアムに魔物使いの何たるか、スレイブの何たるかを僅か一戦で教えてやる方法。

 格好良く倒すの格好良くは冗談でもなんでもない。僕は、魅せるために、スレイブにマスターの何たるかを魅せるためだけに全力を尽くす。


 あらゆる犠牲を許容し街の未来をただ一人の我儘に託す覚悟があるのならば、この選択肢もなくはない……はず、だ?


「……ふむ」


 だがそこで、メンバーの表情を見ながら考える。もう一度考え直す。


 引きつったランドさんの顔。考えが追いついていないハイルの眼。


 そうだな……やっぱりこれはないか。あまりに独善的過ぎる。彼らにメリットがほとんどないし、もしそれをやるのならばアリスを使わなくてはならないだろう。

 今、アリスの生命を使わなくてもいい探求で摩耗させてしまうのは長期的に見るとかなりまずい。僕のゴールはアルデバランの討伐ではないのだ。

 考慮が足りていなかったかな。


「……すいません、三番目はないですね……一個目か二個目の選択肢を選ばれると良いかと思います」


「……まぁ良いだろう。私は二つ目の選択肢を選ぼうと思う。マクネス君はどう思う?」


「ああ、私もバルディの意見に賛成だ。一つ目の案も面白いが、さすがに今からというのは……な」


 領主の言葉と副ギルドマスターの言葉。

 他のメンバーもそれに追従するように頷く。

 総意などどうでもいい。僕に取って重要なのはバルディさんの意志だけで、だけどその意志が総意に沿うようならば是非もない。


 ずっと閉鎖回路を保ってくれていたエティの頭をもう一度撫でた。

 言うことを聞いたら褒める。

 これはスレイブを相手とした場合もスレイブ以外を相手とした場合も当たり前にすべき事だ。


「エティ、もうスキル解除していいよ」


「……私、フィルの考えている事がよくわからないのですよ」


「そうか……まぁ、いずれ分かるさ」


 僕がやっているのは『必要最低限』の事なのだから、きっとエティも理解できるようになるはずだ。

 無機生命種だけでなく、有機生命種も幻想精霊種も元素精霊種も悪性霊体種も善性霊体種も区別なく万物一切を相手に戦い続ければいつかわかるようになるだろう。


 僕がそうであったように。


「では、マクネスさん、すみませんが、既存の作戦の概要を教えてもらえますか?」


「あ、ああ……了解だ。『リーダー』」


 マクネスさんが躊躇いながらも、はっきりと頷いた。

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