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白蛇様殴られる

かなり短いです。そして栞ちゃんが叫んでます。

「んん…もう朝か……」


 確か昨日はレポート終わらせて、白蛇様にお菓子作って……それからどうしたんだっけ?というか何故私はちゃんとベッドに入って寝ているのだろうか…はっ!まさか余りの眠気に布団まで意識を失った状態で歩いたのか!!

 …いやそんなわけないか。じゃあなんで


「む?起きたのか栞。お主、寝るなら寝るで、ちゃんと寝床に入らぬか。風邪でも引かれたらわしが食べる菓子が無くなるではないか、まったく!」

「………」

「…どうしたのじゃ?反応がないのぅ、やはり風邪をひいたのか?」

「えっと、どうしてまだここにいるんですか?いつもは食べたらすぐに帰りますよね…」

「うむ、それはじゃな、朝ごはんに甘い卵のパンをつくっともらおうと思っての!やはり朝はあのふわふわ感が…」

「…か、か、帰れーーーーーーーーーー!!」




 まったく、昨日あんな夜遅くにそれなりに量のゼリーを作ったのに、朝起きたらそれが全部なくなってるとか、マジどんな胃袋しているんだ。

 まぁ、喜んでくれてるのに悪い気はしないけど、限度があるでしょー。限度が。寝顔とか見られまくってるけど、やっぱり恥ずかしいもんは恥ずかしいのだ。


「何をぶつぶつ言っておるのじゃ、そんなことでは遅刻するぞい」

「えっ、やばっ!!!いま何時!!」


 ばっと振りかえって背後にある時計を確認する。短針がまだ7の位置にあってひとまずは安心する。


「ちょっと白蛇様、脅かさないで下さいよ、まだ7時ちょいじゃないですか、まだ大丈夫ですよ」

「そうなのか?……じゃが栞よ、この時計とやら、ずっと短い方が7の位置で止まっておるぞ?」

「………え」


 充電していたスマートフォンで時間を確認する。するとそこには10時40分の文字が映し出されていた。

 やばい、これはやばい、今日のレポート提出は12時ジャスト。これを過ぎると受け取ってもらえず、更に単位も貰う事が出来ない。つまりこれを逃すと再履修が決定するのである。


 急いでベッドからとび起き来ていた服を脱ぎ捨てる。シャワーを浴びて、軽く化粧をして、朝ごはんはいいや。などと考えていたら、横から声がかかる。


「お主、仮にも女なのであろう、少しは慎みを持たぬか」


「え……い、い、い、いやーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」


 そう白蛇様だ、いつもは朝になるともう家にはいないので、急いで服を脱ぎ散らかしたが、今日はまだ帰っていないことをすっかり失念していた。そしてこの時私の頭の中は、レポートの提出と白蛇様に裸を見られた事とが複雑に絡み合い、ショートしかけていたのだ。

 だからきっと、呆れている白蛇様の顔に右ストレートをぶちかましてしまった私は多分、いやきっと、悪くないと思う。








 シャワーをすませ髪を乾かした私は、リビングでムスリとした顔の白蛇様に、朝食を作る手を動かしながら謝罪をしていた。


「もう、そんなに怒らなくたっていいじゃないですか、たかだがか弱い女子の一発くらい」

「何を言っておるのじゃ貴様!か弱い女子があんな重い一発を繰り出すはずがないわ!そもそも、わしは栞みたいなちんちくりんの裸体を見ても何とも思わん」


 『プリプリ』、といった効果音が周りに浮かんでいるのが目に見えるくらい、やはり白蛇様は怒っていた。いやでも女子大生の体を見ておいてその言いぐさはかなり失礼である。主に私に対して、なんか謝るのが馬鹿らしくなってきた。ていうか、もう一発殴りたい。


 手をわなわなと震わせている私に気がついたのか、白蛇様は慌てて私に対して欲情はしないが、見てしまった事は多少なりとも悪いことをしたと謝罪をしてくれた。

 対して私もいきなり殴りつけてしまって悪いことをしたと、謝罪をして事なきを得た。…はずである。

 

 二人してしぶしぶ謝った後、朝食の超簡単目玉焼き乗せサンドイッチを急いで口にかきいれて、大学にレポートを提出するために急いだ。





次回も投稿頑張ります。

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